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セイノズスコープ 17

 

■エンジョイレストランVol5
  ワインリストから ―ソムリエと上手に戯れるここで決めるぜ!―(後編)

秋本番、食事が美味しくなりました。キノコや魚、秋の食材が食卓をにぎやかにしてくれます。

ワインを選ぶのはソムリエに相談が一番! というのが前回までのお話でした。

グッドコミニケーションをソムリエと築いたかたは、メニューが決まって、ソムリエと相談しながらワインを決めるのがベストでしょう。

ワインリストを手にしたら自分の楽しみと、ソムリエに入る余地無くワイン選びに没頭するお客様に対してソムリエはつれなく『信じていたのに……』と寂しい思いをするのです。

とまあ冗談も半分として、ここまで、予約良し、女性をリードしつつ席につく素敵なマナー、食前酒もカッコよく決めた! そしてメニューをしっかり選んだ、と10点満点で来たあなた……。

美味しい食事がもうすぐそこです。

今回は『とりあえずリストを見てからワインを選んでみよう』をテーマに進めていきます。

 

■ワインを選んでみよう

ワインを選ぶのでもさまざまですよね。

例えば「今日はマルゴーやムートンのようなグランヴァンを飲むぞ!」と気合いマンマンで行く場合は、他の雑魚ワイン(そんな!)なんか目も触れずに、そのワインをリストから選ぶだけで、気に入ったヴィンテージを金額と見計らって決めればいいのですけど……。

意外にこのグランヴァンは安いんですよね。安いといっても5、6万円するようなワインですから、おいそれと注文するわけにはいかないのですが、何が安いかというと、レストラン価格と酒屋さんの価格の差があまり無い場合が多いのです。

たまには逆転しちゃう場合があるのです。 過去にトゥールダルジャンにあったマルゴーの90年が45000円のとき、ディスカウンターで有名な○○酒屋が110000円でした。あの酒屋で110000円なんて。

トゥールダルジャンで食事してもお釣りがきそうな金額。また、別の酒屋さんがトゥールダルジャンに食事に来たときに「ラフィットを買って帰りたい」と駄々をこねたこともありました。

それぐらいにレストランのワインの高価なワインは市場価格と変わらない場合があります。

でも、まあこのクラスのワインは1年に1回注文するかしないかのレヴェルなので、頭の片隅にでも置いておいてください。

 

■賢いワインの選び方

皆さんは、いいワインを「レストランで楽しむ派」「自宅で楽しむ派」どちらでしょうか。僕の経験から「レストランで飲むいいワインは家でも美味しい。でも雰囲気がね……」といったところでしょうか。

やはり雰囲気を最後まで楽しむには、レストランのほうが断然いいのではないかと思います。 動物も、犬や猫は家で飼えるけど、象やライオンは動物園で楽しむものですよね。

やっぱり、ちょっと話がずれて来ちゃいました。戻しましょう。

では、特に飲みたいワインがないけどワインリストからワインを選ぶ場合ですが、リストからワインを1本選ぶのは、どれを選んでいいのか分からず難しいですよね。

とりあえずソムリエに何も聞かないのに、ソムリエのお勧めしようとするワインを選ぶ方、こういった方、僕らソムリエは尊敬します。たまにいるんですよね。ワインをあまり知らなくても、ビシーッと唸らせるような注文をするすごいお客様が……。

でも、意外に簡単なんです、ワインの決め方。 こんな感じでワインを決めます。

【1】 ワインリストをもらう。

【2】 ソムリエに「チョッと見せてください」とひとこと告げ、

【3】 パラパラとワインリストを眺める(このパラパラが速すぎると、俗に『パラパラ系』といってワイン全然わからないと見破られます)。

【4】 この眺めが重要です! ただ眺めるのではなく、どの産地のワインが多いかを探ります

【5】 多い産地が分かったら、その産地に的を絞ります。

【6】 一人に対してコース料理と同じか、約9割程度の金額、例えば10000円なら9000円位のワインを見つけて、あとはヴィンテージや雰囲気をみて気になるワインが見つかったら

【7】 ソムリエ呼んで「このワインはどうですか?」と尋ねます。

【8】 ソムリエは「エクセレント! 素晴らしいチョイスです」と多分言ってくれるでしょう。

要はお店でお勧めしたいワインの産地はアイテムの数が厚くなるし、あまりソムリエの入れ込みが少ない場合はワインの産地的には薄くなります。

でも1産地1ワインの場合は逆に思い入れが激しいかもしれませんが、もしかしたら「とりあえず入れて置こうか」のいわゆるやっつけリストかもしれませんので気をつけてください。

そして金額も、コース料理の金額と同じぐらいのものを必然的に選ぶのがレストラン側の定石と言えます(最近できたカリスマ中のカリスマソムリエがプロデュースしたレストランは、3800円のコース料理と200種類の3800円のワインでオープンしました)。

例えばトゥール・ダルジャンのワインリストは約400種類に値をつけていますが、その400種類の約半分はボルドーのワインなのです。

そしてコースが通常20000円なので、ワイン的には18000円前後が中心になっています。

ワインリストからずばり産地とこの金額のワインを選ばれると本当に「スッゴーイ!」と思っちゃったりします。

 

■今夜のハイライト! ホストテイスティング

ワインが無事に決まり、そのワインとグラスがテーブルに運ばれ、ソムリエのワイン提示の後ワインのコルクを抜いて、店によっては「コルクでございマース」なんてコルクがテーブルに置かれますが、別にこのコルクをクンクンを嗅がなくてもいいのです。

別にコルクが臭くてもあまりワインには影響しませんし、単なる儀式だと思って眺めて「OKデース」とでも言っておいてください。

そのあと、ウヤウヤしく10ccぐらいワインが注がれ、ホストテイスティング。「お味見ください」なんて言われます。

でも、実際に「味見は結構です」という殿方が結構多いのです。僕からすると「もったいない」と思っちゃうんですよねー。

ココが今夜のハイライト! 

連れの女性に一番カッコよく見せるチャンスです。ココで光らなくてはどうするの? (意外に男性のレストランでのカッコいい場面は少なく、唯一ホストテイスティングと、会計時の金離れの良さだと個人的には思っているのですが) そんなに難しくはないのです。

ホストテースティングはやり方としては

【1】 グラスのステアー(足の部分)を持って色を見るふりをします。付け根の広いところを持つのはプロっぽいのですが、ソムリエが引いちゃう場合があるのでやめましょう。

【2】 グラスを鼻に近づけ、香りを嗅ぎます(フリでも可)。

【3】 そして飲みます。口の中で軽く味わい、そして嚥下(飲み干す)。この場合、ソムリエのように口の中でジュルジュルしないほうが良いと思います。

【4】 ひとこと「結構です!」と言うのですが、「美味しいです」と言われるほうが僕は嬉しいです、ハイ。

とまあ、こんな感じでワインのテースティングをし終わると、待ちに待った前菜の登場です。

お待たせたしました、と。 エンジョイレストランもなかなか進みません。

 

次回は、『こんな事はやらないでネ! 意外に知られていない食事中のマナー』をお届けします。

あと皆さんの質問やご意見がかなり集まってきましたので、次回はFAQ形式で皆さんのレストランでの起こった疑問のお答えしていきます。引き続きご質問・ご意見お待ちしておりマース。

来月は、ブルゴーニュのオスピス・ド・ボーヌの競売会に永野代表と出かけます。もし行きたいかたがいらっしゃいましたらお声かけて下さい。資料お送りいたします。


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(情野博之)

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