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こんにちは。パリから大野いづみです パリ 09

 

こんにちは。パリから大野いづみです。

パリに来られたことのある方にはおなじみのコンコルド広場の大観覧車がついに先日撤去されました。

凱旋門から一直線、シャンゼリゼを下ったところに大きくそびえたち、夜のイルミネーションも美しい観覧車でした。

パリっ子たちの間では景観を損ねるとして賛否両論だった大観覧車ですが、いざなくなってしまうと何かが足りないような気がしてしまいます。

あの観覧車をみて「クイズ・タイムショック」を思い出してしまうのは私の年齢のせいなんでしょうか。

ところで、2月のワインパーティー、テーマはフォアグラ、キャビア、トリュフだったそうですね。私も参加したかった……。

そんなわけで、今回の私のコラムは負けずに「フォアグラ」です!

もちろん、いつものメンバーが楽しいコラムを寄せてくれていますから、今月も最後までお付き合い下さいね。

 


【目次】

1:Chambre de Parisienne (パリジェンヌの部屋)

「フォアグラを家庭で楽しみましょう」 文章:大野いづみ

 

2:Chambre de Vigneron (栽培家の部屋)

「畑の仕事2月:杭と針金の修理」 文章:浜田孝太郎

 

3:Chambre de Courtier クルティエの部屋

「ワインの価格と並行輸入 その2」文章:辰沢恭二

 

4:Chambre de Oenologue (醸造家の部屋)

「ローヌの実力・アラングライヨ」 文章:天川夕香子

 


 

【1:Chambre de Parisienne (パリジェンヌの部屋)】

フォアグラを家庭で楽しみましょう

文章:大野いづみ

 


フランスにおいてフォアグラは、オマール、スモークサーモン、プレロティ……などとともにノエル(クリスマス)のおもてなし家庭料理として使われる食材。

今日は「家庭で楽しむフォアグラ!」というテーマでおおくりいたします。ごくり。

ノエルが近づくとお肉屋さんで、デパートの食品館で、高級惣菜店で、そしてスーパーでも、主役となるフォアグラ。決して値段の安いものではありませんから、普段は店の奥の方に置いてあります。

まずはフォアグラをゲットしに行きましょう!

と。その前に……。

 

■準備

この日のためにとっておいた、とびっきりのソーテルヌを食卓に。

あるいはシャンパーニュを、忘れずに冷やしておきましょう。

 

■食材手配&料理

1.フォアグラのテリーヌ:

ちょっとだけ食べてみたいんだけど、なんだか手が出せない。

フォーションのウィンドーに鎮座ましましておられるのだけど、なんだか「頭が高いー」という感じなんですよね。

フォアグラ大丈夫。テリーヌのかたまりは、好きな厚さ、必要な分だけカットしてくれます。ひと切れ何10フランの世界ですから、欲しいのがひと切れやふた切れだって遠慮することはありません。

日本でもおなじみの「FLO(フロ)」ならカット済みのものを購入することもできます。トリュフ入り、セップ茸入り、いろいろあって迷ってしまいます。写真は「FLO」のナチュールです。

たいていどこもジュレ(ゼリー)も一緒に包んでくれます。「フォーション」の提案は、『フォアグラはシャンパンのジュレとともに』。うーん、マリアージュフレールの紅茶ジャムを添えても面白いかもしれません。

軽くトーストした薄切りバゲットやパンドミーと軽くトーストした薄切りバゲットやパンドミーと。

「いっただきまーす」

カイザーの無花果パンや、プージョランの杏パンがあれば、なお嬉し!

フルール・ド・セル(海の粒塩)や挽きたての胡椒を味のアクセントにぱらり。無花果やプルーン(生または乾燥)は甘味をとろーりと増幅してくれちゃいます。


2.瓶詰のパテ

瓶詰のパテお土産にもらった「フォアグラ」と書いてある瓶詰。どうすればいいの?

たまーに「フォアグラも『一応』入ってるパテ」のときもありますが(笑)。

バゲットを半分で横切りにし、中にパテをぬりたくり、豪快なサンドイッチに!

んー! たまりません。はまってしまうことうけあい。

フォアグラではありませんが、肉屋や惣菜店にある、鴨や鵞鳥のリエットもおすすめ。まったりとしたコンビーフのような形状です。バターといっしょにバゲットに塗りつけるといくらでもいけてしまって、こわい……。

 

3.生フォアグラ(の塊):

フォアグラ・フレ・アンティエいわゆる「フォアグラ・フレ・アンティエ」。これって日本に持って帰れるのかしら? 真空パックを帰国直前に購入すれば可能、と聞いています。店頭で店員さんに確認してくださいね。帰ったらすぐ冷蔵庫へ。賞味期限内にいただきましょう。

さて、これをフォアグラ・ショーに。調理は簡単。

厚めにスライス。塩、胡椒、小麦粉をはたいて熱したフライパンでジュワーッとソテー。油は不要です! フォアグラからの脂が多いようであれば少し捨てて、甘めの酒(シェリー、ポルト、コニャック等)でフランベ。


フォアグラ丼バルサミコ酢をたらしたり、レストランでの味を思い出して、いろいろとアレンジしてみてください。ステー キと合わせて雅子様気分に浸るのもロワイヤル。

写真は私の18番、フォアグラ丼です。


■フォアグラはここでゲット!

★BON MARCHE ボン・マルシェ

隣の別館が「グラン・エピスリー」食品館

38 RUE DE SEVRES 75007(日曜休)

 

★FLO フロ ※パリに数店舗あり

42 PLACE DU MARCHE-ST-HONORE 75001

69 RUE DE RENNES 75006

 

★FAUCHON フォーション

サテライト・パリ・バックナンバーで復習しましょう!

http://www.exwine.net/column/sate_paris/05.html

26-30 PLACE DE LA MADELEINE 75008(日曜休)

 

★JEAN LEGRAND(フォアグラ専門店)

11 RUE PIERRE DEMOURS 75017(日曜午後、月曜休)

 

■食べ比べ

「さあ買おう!」と思ったらまたしても問題発生。

・フォアグラ・オワ(鵞鳥)とフォアグラ・カナール(鴨)2種類ある。どっちがおいしいの?

・アルザス産とペリゴール産。どう違うの?

さて、それでは実際に食べ比べてみましょう。

鵞鳥のほうが脂が強くてコッテリした印象ですが、でも、うーん。どちらもおいしい気が……。 やはりここはプロのご意見を伺うことにいたしましょう。

講師に「タイユバン」でお魚料理をご担当のS氏のご登場です。

「フォワグラに関して言えば、ペリゴール産が有名で品質が良いこともさることながら、この土地は『黒いダイヤモンド』と呼ばれるトリュフの大名産地でもあります。フォワグラのソテーに添えられるソース・ペリグーはこの土地の代表的な調理法のひとつです。生産量は意外と少量で、この土地に隣接するガスコーニュの方が圧倒的にシェアを、持っているようです。またアルザスの方は衰退の一途をたどっていたようで、今日では少し見直されはじめているようですね」

「鵞鳥と鴨のフォワグラの違いは、鴨の方がひとまわりかふたまわり小さく、一個500から600グラム、鵞鳥は700から900グラムほどです。料理方法の違いとしては、融点が高い鴨の脂肪はソテーやポワレに、融点が低い鵞鳥はテリーヌなどにむいているとされています。また品質の良し悪しですが、打ちみが無く、はりつやがあるものを選ぶと間違いありません」

そう聞いてアルザスへ行ったときのことを思い出しました。レストランのワインリストを見たらソーテルヌが載ってないんです。「あれ?」と思って聞いてみると、やはりアルザスでは「フォアグラに合わせるのは地元アルザス産の甘口貴腐ワインが一番」とのこと。

産地におもむくと、新たな発見、味の楽しみがあるものですよね。……っと、話がそれてしまいました。戻しましょう。

頬の筋肉が緩み、幸せな気分になれる■フォアグラの効能

頬の筋肉が緩み、幸せな気分になれる。

 

■使用上の注意

いい年してのフキデモノ。

自分自身のフォアグラ化。

ご参考になりましたか? ぜひみなさんもフォアグラとワインのマリアージュ、ご家庭でもトライしてみてください。いいレシピができたら教えてくださいね!

(大野いづみ)

 


 

【2:Chambre de Vigneron (栽培家の部屋)】

畑の仕事2月:杭と針金の修理

文章:浜田孝太郎

 


皆さん、お元気ですか? ブルゴーニュでは1月下旬くらいからずっと暖かい冬が続きましたが、2月中旬になってまた寒さが戻ってきました。朝の気温は2度です。

剪定作業は終了し、枝砕きや枝燃やしも終了しました。今は杭と針金の修理をしています。新苗を植え始めている所もあります。

さて、今回はこの杭と針金の修理作業のことを書きます。

 

■杭と針金の補修作業とは?

この作業に準備するものは、トンカチ、ペンチ(またはヤットコ)、U字釘、針金、ハンマー兼ツルハシ、杭。かなり「肉体労働モード」なのがおわかりいただけようか?

ブルゴーニュなどの畑を本や現地で見たことがある方はご存知と思うが、南仏のゴブレ仕立などを除いて、フランスの畑には針金が張り巡らされ、それを支える杭が至る所にたっている。

杭と針金なぜぶどう栽培に針金や杭が必要かというと、本来ぶどうは地面に這うように生育する植物であり、こういった針金で誘導したり、枝を挟み込んだりして美しい状態にしてあるのだ。

美しく仕立てると何の効果があるかといえば、作業がしやすく楽になるというのは作業する側の本音だが、もちろん、残す芽の数や房の数をきっちりとコントロールして収穫量を適切に制限して、すばらしい果実を収穫するのに役立つのである。

もちろん各々の木の持つ年齢や土壌の性格によって異なる樹勢をコントロールする剪定を施したり、新枝をカットしたりという作業も可能になる。かくして、この肉体労働の権化のような杭と針金があることによって、ブルゴーニュの美しい畑の景観が保たれているばかりでなく、あの素晴らしい品質が成り立っているといえるのだ。

 

■確認の儀

作業に先立ってまずは「確認の儀」が行われる。これは畑の中を歩き回り、剪定の時に切ってしまった針金や老朽化してしまった針金、ぶどうの木7、8本おきに打ってある杭の強度、針金を固定しているU字釘の有無をチェックする。

U字釘が無くなっている場合はすぐに打ち込む。それも針金同士が絡まらないように確認してからである。U字釘抜けかかっている時は、場所を少しずらして再び固定する。

針金が切れていたり老朽化が見つかった列は、その列の1本目の杭に石をのせておいたり、U字釘を打って目印をつけておく。あくまでも「確認の儀」である。

杭が折れていたり、腐っていたりした場合は、上下それぞれ針金を固定してあるU字釘を回収し、杭を抜いておく。

 

■杭配りの儀

次に「杭配りの儀」が行われる。

杭といっても色んな種類がある。すなわち、腐りにくく塗料を塗ってあるもの、そのまま剥き出しのもの、丸太を四等分しただけのもの、ちょうどいい太さのもの、でかいの、細いの、木の素材も数種類あるし、金属製、プラスチック製のものまで……。

杭私が働いている蔵で使っている杭はわりと重量があるアカシアの物である。杭配りの儀においては、1回に4本担ぎ、「確認の儀」の段階で抜いてある杭と交換してゆく。「確認の儀」で杭を抜く際に折れてしまって土中にサキッチョが残っているときや、腐っているがゆえに途中で折れて完全に抜けなかった時など、新しい杭のサキッチョを土に向けて立てかける。

「完全な形」で杭が抜いてある場所には杭のサキッチョを逆さまに、天に向けて立てかけておく。

これで畑中に杭が配り終えられることとなる。


 

■ 杭打ちの儀

次は「杭打ちの儀」。

以前本コラムで書いた通り、針金4本で形を決めるのがブルゴーニュの流儀である。上下各1本、中段に2本。杭にU字型の釘で固定するのは上下の各1本のみ。上下を間違えてしまうと大変なことになるが、もっとも間違える馬鹿はいない。また、中段の針金と絡まったまま固定しても問題だが、これはチョイチョイ犯してしまうミスである。

「杭配りの儀」で仕込んである「杭のサキッチョが土の中に残ってるよ印」がある場合、我々はまず「サキッチョ回収の儀」から始める。土中からサキッチョを回収し、新しい杭を立て、その杭が縦横の列を乱していないか確認し、針金の位置を確認し、その後地中深く打ち込みを開始する。

AOCブルゴーニュのエリアは表土が厚いので簡単に杭が入って行くのだが、グラン・クリュの畑など表土が薄く石や岩が土の中に隠れている場合、杭が適当な深さまで入らないことがある。

ハンマーで杭を打っている時に、手が異常に痺れる時がそれである。

その場合は当然あきらめて、ぶどうの木一本分どちらかにずらして打ち込んでいる。何故ならば一生懸命無理してその場所に不完全な深さで杭を打ち込んだところで、翌年はグラグラになってしまうから。

打ち込み後、上下の針金をU字釘で固定して「杭打ちの儀」は完了である。

無論1本打ち込みすれば終わるわけでもなく、我々はすぐに次の「杭打ちの儀」に向けて旅立つのである。

 

■ 針金の儀

「杭打ちの儀」が終了すると今度は「針金の儀」が待っている。

針金剪定が終了したグイヨ仕立ての畑では、一番下の針金は何にも絡まっていないので「自由」な状態である。その列の1本目の杭に巻きつけてある針金を緩め、針金の切れた部分同士をワッカを作って留める。1本目の杭に針金の張りを緩めるだけの「マージン」が残っていない場合は、適当な長さに切った針金で中継ぎをする。

やっかいなのがコルドン・ド・ロワイヤル仕立て。この畑の場合は木が針金に食い込んでいる場合が多いので、その列の端っこの針金を緩めてもその部分に弛みができるだけで、切れた場所まで引っ張り伸ばすことができないことがある。この場合は「中継ぎ作戦」を採用するのが普通である。


■地道で、かつ重要な肉体労働

いくら寒い冬であろうと、「確認の儀」が済み、「杭配りの儀」、「杭打ちの儀」に入ると大量に汗をかくことになる。ブルゴーニュの華やかで高品位なワインたちは、かくも地道な肉体労働によって成り立っていること、少々でもご理解いただけると有り難い。

みなさんがブルゴーニュワインを飲む際に、こんな情景を思い浮かべてもらい、そして造り手たちの思い入れが伝われば、飲み手のみなさんにとっても、我々造り手にとっても、幸せなのではないだろうか。

(浜田孝太郎)

 


 

【3:Chambre de Courtier クルティエの部屋】

ワインの価格と並行輸入ーその2

文章:辰沢恭二

 


こんにちは、辰沢です。先月は「ワインの価格と並行輸入」と題して並行輸入という行為全般について話をさせていただいたが、今回は「ワインにおける並行輸入」について言及する。

先月のコラムはこちら。「ワインの価格と並行輸入について」

http://www.exwine.com/sate_paris/08.html

 

■並行輸入の功罪

簡単に先月のおさらいをしよう。

1.並行輸入とは、日本の正規エージェント経由以外の、第三国の業者の横流し品を扱う場合をいう(例えばルイ・ヴィトン・ジャパン以外から流れてくるブランドバッグなど)。

2.並行輸入の良い部分とは、日本国内で高くつけられすぎた価格を是正したり、必要以上に稀少感がある商品を供給できるたりできる部分。また並行商品との競合がゆえに、正規エージェントが流通コスト削減などの企業努力を行うのを助長するということを書いた。

3.一方、並行輸入の悪い部分とは、行き過ぎると人の夢を壊してしまうこと、また正規エージェントの「商品の良さを伝えるための努力を否定してしまう」ことであると書いた。

そしてワインの並行輸入に関しては、私の考えでは「90%までが悪である」と書いたが、以下、ワインにおける並行輸入の害悪とは何かという部分について私なりの考えを述べてみたい。

そこで上記で述べた並行輸入の良い部分について、現在の日本のワイン業界にあてはめて考察してみる。

 

《1》日本国内で高くつけられたワインの価格を是正する機能について

■ワインは高すぎる価格か?

かつてボジョレー・ヌーヴォーの店頭価格は3000円から5000円だった。かつて空輸運賃が高かったり、円が弱かったりした部分を差し引いても、現在安いものでは店頭で1300円程度のものまであることを考えると、各業者がワインをかつてのウィスキーのような「高級品」として利益をとって販売していたことが明らかである。

また日本で早い時期から有名な銘柄であった「シャブリ」なども、各業者のドル箱商品として3000円から5000円といった定価がつけられていた(現在は2500円前後の定価というのが相場である)。

その後、「安かろう悪かろう」といった激安ワインブームのあと、ワイン価格は再び現在のような水準に戻った。紆余曲折を経て、各流通業者がビジネスを継続できるだけのマージンを必要な分だけとった価格が今現在の価格であると言えよう。

無論、希少性のあるエージェント権にあぐらをかいて、暴利をむさぼる業者もあるので、すべての並行輸入が悪であるといえない。

 

■エージェント(インポーター)の利益

つまり、各エージェントが設定している今のワインの価格は適正である場合がほとんどである。

一般にインデントと呼ばれる輸入ビジネス(お客様から注文を先にもらい、その数だけを輸入する受注発注式と呼ばれるもの)であれば、エージェントは10−15%の手数料(あるいは実額一律の場合もある)をとる場合がほとんど。自ら在庫をもちレストランなどのリストに安定供給を行う「在庫ビジネス」の場合、25−40%の利益をとっている場合がほとんどである。

お客さんの代わりにコンテナ単位で配送手配、輸入通関手配だけを行う「輸入代行ビジネス」では、5−10%のマージンをとるケースが多い。

この利益率はエージェント会社の企業体力、ターゲットとする販売数量、商品の希少性などで前後するが、いずれにせよその企業が生き残って活動を続けていくに必要な金額である。でなければこの厳しい競争社会で、他社との競争に生き残れないからである。

つまり今のワインビジネスでは、エージェントが暴利をむさぼるというのは、ほぼ不可能になっている。

 

■安すぎるワインには注意。

これが意味するのは、これ以上の価格競争はマーケットの健全な発展のために不利益であるということ。

それ以下の価格は在庫処分とかダンピング競争というニュアンスに近いものになる場合が多い。あるいは異常に価格が安い商品は、怪しい出元の本当に「怪しいもの」であったり、業者が品質無視で温度管理をしない輸送をしている可能性が高い。

 

■海上運送

ちなみにドライコンテナ(常温コンテナ)であっても、海上輸送業者に

[bellow sea level]

つまり、コンテナ船の底部で水面以下の部分につむことを指定してあれば大丈夫というのは、99%迷信である。

船会社はそういったリクエストを受け付けてはくれるのだが、約款を良く読めば「積み付けの場所は、船長判断」となっている。船会社というのは昔からの船員のしきたりで船長の判断には口を挟めないことになっているから、はなはだ怪しいのである。

実状を言えば、コンテナを積んだトラックが並んだ順番に積み付けられて行くというのが通常である。

またインシュレイテッドコンテナという発泡スチロールのような断熱材が入ったコンテナがある。確かに温度変化が緩慢になりワインには優しいが、例えば積み付け地が真夏であって、真夏の温度のまま密封されてしまったり、あるいは赤道付近の通過の際に高い温度になった場合、その高い温度が維持されてしまったりという話しを良く聞いている。

ちなみに、ドライコンテナーの価格を1とすれば、インシュレイテッドは1.2くらい。リーファーコンテナーが2−2.2くらいというのが一般的な相場だろう。

 

■日本のワイン市場では、これ以上の過度な価格破壊は必要ない

その意味からは、ワインの並行輸入に関しては、これ以上の過度な価格破壊は不健全なものとなりかねない。

不健全とは上記の通り

「品質無視の粗悪品」

「出元の怪しいギャンブルワイン」

という意味になる。

たとえ10万円のワインが8万円で買えたとしても、品質が劣化していては良質のテーブルワインよりも味わいは劣る。消費者としては「安物買いの銭失い」とならぬよう、安すぎる価格のワインには注意をするべきである。

かつて私はオランダのある並行業者と会って驚いた。

「日本市場ほどウマ味のあるマーケットはない。日本人はワインでなくて、ラベルを飲むからだ」

と笑っていたのだ。

ワインを愛する私は当然、大口論になってしまったのは言うまでもないが、一方、世界でも有数のブランド好き大国の日本である。日本の消費者も反省すべき点が多いかも知れない。

 

《2》稀少品供給について

■ワインとブランドバックの稀少品の違いについて

まず根本的なところから。

ワインは、ブランドバックのように工場さえ稼動させればそれこそ無限につくれるという訳ではない。

例えば、ロマネ・コンティという畑は広さが決まっていて年間につくれる数量もほぼ決まってしまうワインである。そういった意味では、一般的なブランド品などの稀少品とはニュアンスが違うということがまず最初の認識となる。

つまり、質が高く需要の高いワインは場合は、どうしても「稀少」という形になることが不可避なのである。

 

■造り手の想い

続いて、造り手の想いを考えねばならない。

造り手たちは自分が丹精をこめて造ったワインを、できるだけ多くの国の人たちに味わって欲しいと願っている。

それがゆえに、各国にエージェントをおいて、その人たちに各国の流通を任せているにも関わらず、エージェントが金に目がくらんで、他の国に横流しをするというのは信義に反する行為である。

実際に超A級の稀少ワインであれば、国内でちまちま割り当てたりする手間をかけず、海外にまとめて横流しを行うことによって、高値で売りぬくことは実に容易なのである。世界には金に糸目をつけないお金持ちがけっこう沢山いるものなのである。

例えばかつての日本でもそんな時代があった。

 

■ルロワ社の事件

かつてロマネ・コンティの販売権をもっていたルロワ社の株式の多くを日本の高島屋が買い取ったころ、日本ではロマネ・コンティがステイタスシンボルとしての需要が高かった。

そこで日本の業者は金に物を言わせて各国から並行商品の調達合戦を演じ、当時「ロマネ・コンティの80%は日本で消費されている」とも噂されていたほどである。

そしてその頃、日本に大量に流れ込んでいた並行輸入ロマネ・コンティの出元の多くが、ルロワ社が販売をしていたアメリカの業者であったことが大問題になり、ルロワ社の販売権が剥奪されたという事件に発展した。

当時、せっかく大金を投じてルロワ社の株式を手に入れたのに、正規のロマネ・コンティを仕入れることができなくなった高島屋がこの事件の最大の犠牲者だと報じられていた。

この事件で問題になったのは、アメリカを経由したり、オランダ・イギリス・ベルギーなどなど転々と旅をしたのちに日本にたどり着いたロマネ・コンティの品質についてだった。

特に当時はリーファーコンテナ(定温コンテナ)の設備もしっかりと整っておらず、日本の心ある業者は「涼しい時期に、生産者から直接、船の水位以下に搭載して」という努力を重ねていたほど。

ロマネ・コンティともなると、劣化したワインを飲んだ消費者が「なぁんだ、これがロマネ・コンティか」なんていう誤解が最も避けたいものであるから、これだけの大問題になったのだ(裏では利権をめぐる政争も絡んでいたといわれるが真相は闇の中である)。

 

■旅したワインに注意

いずれにせよ、いかに稀少なワインであろうとも劣化していては安いテーブルワインにも劣る場合があり、生産者にとってはいろんな国を「旅して」しまって、品質的に納得ゆかないワインが世間に出回ってしまうのは、本当に悲しい気持ち=怒りの気持になる場合が多いのである。

その意味でワインにおいて並行輸入の稀少品供給という機能は、あまり機能しない。

消費者は、ある種のワインというものは「選ばれた場所だけから造られる、天候に左右される農産物である」という認識を持ち、もしある日、その稀少ワインに出会えたら、自分のラッキーに感謝の念を持つべきであろう。

ある意味では理不尽な話だが、ワインとはそういったものなのだと私は思う。

 

《3》粗悪品をつかまぬための知恵

■並行ワインの最大のソースは?

フランスの小規模なドメーヌ、特にブルゴーニュのドメーヌは、フランス中のレストランに直接卸していることが多い。ネゴシアンへの樽売りをやめ、みずから瓶詰めから販売まで行い始めた頃の彼らの最大の顧客は、国道を通過する観光客と、これらレストランだったという歴史の名残もある。

実は、このレストラン達が並行ワインの最大の供給者なのである。

これらレストランは、トップクラスのドメーヌから歴史的な名残もあったりして毎年安定した割り当てを貰っているが、そこで登場するのが仕入担当をするレストランオーナーであったり、ソムリエであったりする。

彼らは小遣い稼ぎのために、割り当ててもらったワインをすべてセラーで寝かさずに、一部をフランス国内、ベルギー、オランダ、イギリスなどの並行業者に売り飛ばすケースが多い。

この行為自体にはさほど問題はないのだが、問題はこれらの業者が、さらにアメリカ、香港、台湾、他のヨーロッパ諸国などに売り飛ばすケースが多いことである。

ワインを愛さず、単に「投機の手段」としか捉えられない業者の手に渡ったが最後である。大した設備もない倉庫で、相場や為替が良くなるタイミングまでボンド(保税)で保管を行ったりされることもある(もちろん保管体制の整った信頼できる業者も沢山ある)。

これがフランス→オランダ→イギリス→アメリカ→イギリス→台湾→日本、なんていう流通経路を辿ることだってあるのだから要注意である。

 

■驚くほど精力的な並行業者

バブル崩壊の1992年頃、日本の業者がプリムールで買っていた88,89,90年辺りのボルドーを安売りしたことがある。この時驚いたことに、イギリスの業者が大挙して日本にやってきて、酒屋などの店頭からワインを買い占めていったという話しを聞いたことがある。

またアジア経済危機の頃、台湾から大量のボルドーやブルゴーニュのグラン・ヴァンが破格の値段でオファーされていたが、心無い日本の業者が随分と買い占めていったらしい。

無論台湾での保管状況は酷くはないものの、かなり状況は悪い状態で、実際に台湾を視察にいった同業の話しではほとんどのワインの酸がぼけてしまっていたという。

同じくアジア危機のころ、中国の港湾で経済危機のために業者が輸入通関をきるにきれないで雨曝しにされたままのグラン・ヴァンが数10コンテナもあったという。これもとあるヨーロッパの業者が買い占めていったという噂だ。

やはり、どうせ高額を支払うならば多少価格が高くとも、信頼できる業者やショップからお求めになられる方が結果として良いと私は思う。

 

■2月末にフランスでおこった偽物ワイン事件

2月末のフランスで、シャトー・マルゴーやシャトー・ペトリュスの偽物が大量に見つかったという事件が紙面をにぎわした。現在、当局が調査を進めているようだが、並行業者から並行業者へという流通の流れがとても複雑で、真相の解明に時間がかかりそうであるという。

1000円、2000円のワインを偽造しても闇業者も採算が合わないが、高額品ならば狙ってくることがある。

 

■並行にも良い商品はある

例えばフランス国内のレストランからフランス国内の並行業者に転売され、すぐに日本に良い配送状態で持ち込まれたワインであれば、品質が劣化していることはほぼないと言える。

特にリリースされたての若いワインであれば、フランス→イギリス→アメリカ→香港→オランダなんていう「とんでもない旅」をするということ事態が物理的に不可能であり、並行であっても品質はある程度は信頼できる(無論、出元のレストランや、並行業者の保管状態などにもよるが)。

またほんの少々の「旅」が逆にちょうど良くワインを開かせてくれたりすることだってある。また、ざっくり言えば、繊細な酸が命のブルゴーニュに比べれば、ボルドーの方が多少は並行輸入への耐性が強いといえるだろう。

 

■シャンパーニュ並行商品への迷信

ちなみにシャンパーニュはガスがあるので、価格の安い並行物のドライ・コンテナ輸入で構わないと信じている方も多いだろうが、これは「シャンパーニュはガスがあるから素人はごまかせる」というだけであって、シャンパーニュほど繊細な酸が大切なワインはないのだ。

(当たり前のことだが、ガスと酸は全く別物であって、シャンパーニュをシャンパーニュたらしめるチョーク質の土壌は、繊細できれいな酸を生み出すもとなのだから)

 

■賢い並行輸入ワインの買い方

激安の高級ワインが売り物のショップなどに行く場合は、比較的若いヴィンテージで、ボルドーなど環境の変化に比較的強い方の銘柄を選べばほぼ間違いはないだろう。ラベルやキャップシールの不具合(偽物)を調べ、さらにワインが吹いた跡やそれを拭き取った痕跡などを調べ……といった品質チェックも重要だろう。

例えば古いワインであっても、イギリスの業者が買い付けて長年セラーに寝かしていたものなどであれば、並行とはいえ極上の味わいを楽しめる場合も多い。こういったワインは信頼できるソースから仕入れるか、あるいは、仕入ソースが判らない場合は、上記の品質判別に加えてラベルの状態、フィリングラインの状態なども調べると、良いワインを選べる場合もあるだろう。

ただし、「安物買いの銭失い」の危険性は否めないし、つまりは買い手のリスクにおける選択となるのだろう。

(辰沢恭二)

 


 

【4:Chambre de Oenologue (醸造家の部屋)】

「ローヌの実力・アラングライヨ」

文章:天川夕香子

 


みなさん、こんにちは夕香子です。今月は冬休みに行って来たローヌのドメーヌについてレポートします。

私の通っている学部では週に1回有志が集まってワイン会をしています。毎回テーマを決めて、その週の当番に当たった学生が下調べをしてワインを生産者のところでもらって来ます(もしくは自分の研修先のワインを持ってきます)。

ワイン会といっても醸造学生なので、当番学生が概要を説明し「発酵温度は適切か、樽の洗浄は充分にされているか」などのマニアックなことしか話題に上りません(笑)。

さて、年末に実施されたこのワイン会。テーマはローヌでした。出てきたアラン・グライヨはもともと私の大好きなドメーヌ。マイクを持って一生懸命説明している級友に気兼ねして小声で隣の席の子に

「ここのって好きなのよー」

と言うと、あっさり

「ナニ寝ぼけてるの。今しゃべっているヤツのオヤジじゃん」

との返事が返ってきました。ひー! フランスでは普段ファーストネームで呼び合うので、意外にも自分のお気に入りドメーヌの息子が学部内にいるとは気付きませんでした。

そこで彼にお願いして、冬休みに(フランスでは年末年始のクリスマス休暇とは別に2月に2週間の冬休みがあります)ローヌまで足を伸ばしてきました。

 

■ドメーヌ・アラン・グライヨ

アラン・グライヨをご存じない方のためにご紹介しますと、彼はクローズ・エルミタージュというどちらかといえば地味で知名度のないアペラシオンを世に認識させた、「アペラシオンのスーパースター」です。

クローズ・エルミタージュはローヌ北部地区の名醸地エルミタージュの栽培区域を背中から抱え込むような形状のアペラシオンで、栽培可能な面積は4200ヘクタール、エルミタージュの約8倍に当たります。この10年、日の目を見なかったこのアペラシオンについて人々が口にするようになったのは、脱サラして高品質ワインを造り始めた彼の功績と言われています。

ですから、いくら級友の父とはいえ、かなり緊張して訪問しました(あと馴染みのワイン屋さんから「人の好き嫌いがはっきりしていて、お気に召されなければちょっと大変」と聞かされていたのもドキドキものでした)。

ところがですね、まずドメーヌがどこにあるのかすぐに見つからなかったのです(笑)。

ローヌに行かれたことのある方ならお分かりでしょうが、ローヌはけっこう宣伝意識が強く、エルミタージュの丘の斜面にも大手ネゴシアンの巨大看板がバーンと林立してますし、有名ドメーヌでも「ドメーヌ○○、2つ目の信号右20m」というような看板を国道沿いにチラホラ見かけます。

アラン・グライヨ グライヨも有名ドメーヌなのでそれらしき門柱やら表札が出ているのかと思いきや、ぶどう畑とリンゴの木に囲まれた家が10件くらいしかないひっそりとした集落にこれまたひっそりと紛れ込んでいました。

ニワトリがのどかに啼く中、門も表札もないドメーヌをご自宅の表札を頼りに発見しました。写真の通り、一見しただけではワイナリーぽくない建物ですよね(言い訳)。

出迎えてくださったアランさんご本人は、脱サラした「アペラシオンのスーパースター」の強いオーラを放っているわけではなく、ごく自然なヴィニュロンでした。

脱サラした有名ドメーヌといえば、ブルゴーニュのデュジャックが挙げられますよね(アランさんと彼は親友同士です)。ここのご当主ジャック・セシス氏も私の尊敬するヴィニュロンの一人ですが、彼とはちょっと雰囲気が違います。

ジャックさんには「永遠の少年」のイメージがあります。最近注目されているクローンの話をしているときなど、新しいプラモデルを買った少年のように目がキラキラ! 大人になって管理職を経てドメーヌを買って嬉しくて仕方ない「夢がかなった大きな子ども」のイメージが私の中にはあります。語り口も管理職だったことを窺わせる物腰があります。

ジャック・セシス氏対してアランさんには、実直な、いい意味での「農家のおじさん」のイメージが残ります。写真では分かりづらいのですが、トレーナーの肘のところに大きなカビ(カーヴの中に生えるフワフワしたものです)の塊が付いていて、いかにも私が到着する直前まで作業をしていた様子が窺えます。

話し方もごくたまにしか昔サラリーマンだったことを偲ばせる口調がなくて、理路整然としながらも言葉を選んだゆっくりとしたものでした。写真のポーズも緊張していますよね。

アランさんパリで農薬メーカーのサラリーマンをしていたアランさんがドメーヌを買ったのは85年のこと。色々物件を探した上、今のヴァランス市とタン・エルミタージュ市の中間ほどに位置するドメーヌを買ったのは「僕はもともとローヌ地方の出身だし、シラーが好きだし、それにブルゴーニュは高いからね」(最後の一言は正直なアランさんの性格をよく表していると思います)。

アランさんが買い取ったドメーヌはご主人亡きあと、後継者がいないので、売りに出ていたんだそうです。

「それで友人のパトリック・ビーズ(ブルゴーニュのサヴィニー・レ・ボーヌの有名ドメーヌ、シモン・ビーズの現当主)に来てもらって畑を見てもらい、とても状態がいいとのことなので購入しようと決心したんだよ」

ワイン(シラー好きといえば事務所にズラリと世界中のシラー種のワインボトルが飾られていました)

アランさんに買収される前はこのドメーヌ、地元のネゴシアンDelas(デュラ)にワインを売っていました。アラン氏も最初はこのドメーヌのカーヴだけを購入し、ぶどうの方は3年間、このドメーヌから買い取るという形をとっていました。つまり3年間は今のドメーヌの醸造・熟成だけを手がけていて栽培には手を触れていなかったんですね。


「自分のワインはやっぱり畑から手をかけたいし、資金のメドも付いたので」

という理由から、1988年に畑もまるまる買い取って現在に到ります。

アランさん、他の脱サラしたヴィニュロンと違い、事前に醸造講座に通ったわけでも、他のドメーヌで研修したわけでもありません。

「でもね、ワインなんてぶどうがアルコールに変わるだけで特に難しいことなんかない。自分は出来るだけ自然に任せた何もしない醸造を心がけていて、それは初ヴィンテージの85年から変わっていないんだ」

確かに醸造に技術的な手を掛けていないのかもしれないけど、ワイン造りに手間を掛けています。気温が高い日は収穫果の温度を18度にまで下げます。その後温度は上昇しても自然に任せます。この4、5日続く浸漬中は二酸化硫黄を添加しません。

「ドメーヌを始めた頃は設備不足だったから友人のセイス氏(前出デュジャックの当主)に1週間だけ機械を借りて、収穫が終わり次第ブルゴーニュに返したんだよ」

ほほえましいエピソードですよね。

発酵が始まったら1日2回ずつくらい液循環(タンクの底からマストを引き抜いてタンクの上に固まっている果帽の上に撒く作業)を発酵終了まで継続します。「クローズに強すぎる抽出は向かない」とのことでピジャージュ(タンクの上に固まっている果帽をマストの中に突き崩す作業)はしません。

発酵が終了したらプレス機にかけますが、ワインはすぐ樽に移さず、タンクの中でマロラクティック発酵を終了させます。終了後すぐに1回目の澱引きをして10日置き、2回目の澱引きをしてから樽に移します。

アランさんはクローズのフルーティーさを残すために全部のワインを樽の中で熟成せず10%から20%はタンクを使用しています。使用する樽はニュイ・サン・ジョルジュにあるドメーヌ・アルローが自家製で造っている樽(正確には木材)がお気に入りです。

「樽材はどの産地のものがいいというより、充分に乾燥させてある方が重要だよ」

ブルゴーニュとローヌ、地図で見るとそんなに遠くありませんが、いくつかドメーヌを訪問してみると実は栽培・醸造用語が微妙に違って会話が食い違うことがあり、「思えば遠くに来たもんだ」気分になります(笑)。

ところがアランさんとはそういうこともなく、お話に出てくるドメーヌもブルゴーニュが多いので、何だか自宅近くのドメーヌに来ている気になりました。「私、アランさんってブルギニョンっぽい気がします」と不躾ながら感想を述べると、しばらくじーっと考えてから

「確かにそうかもしれませんね。同じローヌ、シラーでもコート・ロティのような力強さよりもエレガンスやフィネスの方が好きだし、ワインの中に表現したい。その辺はブルゴーニュに近いかもしれませんね」

とのお答えを頂きました。

アランさんのワインは飲み頃が2回あるといいます。

「1回目は若い時。今なら98年くらいまでのものはフルーティーで飲みやすい。96、95年は今はダメですね。閉じてきている(お顔をしかめられました)。2回目の飲み頃は10年から15年熟成させた頃。今度は別の意味で楽しめる。88、89、そして軽めだった92年は今飲み頃を迎えていますね。」

うーん、でも一般に早飲みタイプと言われているクローズ。なかなか熟成したものには巡り合うチャンスはありませんよね。

「熟成したものも美味しいでしょうね。機会がなくて残念です」とボヤいたところ、88年ものを1本「ディジョンに帰ったらゆっくり飲みなさい」と譲っていただきました!

(ちゃんとお礼を言いましたがこの場を借りてもう一度。アランさん、ありがとうございました)

さて、気になる88年。抜栓した直後は正直な話「もう下り坂かな」と思いました。酸が立って、余韻が短めでした。そこで途中ピッチを上げて食事と愉しみ、食後ボトルに残ったものを再び飲んでみると……、これがスゴーイ美味しかったのです! 

もう一度果実味が戻って、口の中で芳醇な香りがホワンホワンと広がります。余韻もお手ごろ価格のワインにしてはとっても長い! 時計を見てみると抜栓後1時間半くらい。クローズも高級ワインと同じで、開くのに時間が必要だったんですね。途中ガブ飲みして本当にもったいないことをしました(涙)。

お話を伺っている間、アランさんが

「多くの人はワインのラベル(=アペラシオン)を飲んでいる。本当のワインはボトルの中にあるのにね」

とつぶやいてらっしゃいました。そうですね。クローズって、マイナーなアペラシオンだけに「そこそこ」という先入観のある方も多いのではないでしょうか? でも、そんなことはありません。よい造り手を選べば美味しいワインはあります。88年を飲んでみて改めて実感した夕香子です。

(天川夕香子)

追伸:これは何も級友の実家だから褒めてるわけではありませんよ。だって、日本語のこのサイトはどうせ彼もチンプンカンプンで読めませんし(笑)。

 


【あとがき】

今月のサテライト・パリ、いかがでしたでしょうか!? お休みとなる冬の畑はお勉強モードですが、来月になればフランスにも春がやってきます。

パリから、ブルゴーニュから、フランスの春をお届けできる予定ですのでお楽しみに!

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