


【目次】 1.今月のトスカーナの畑より 2.モンテプルチアーノの大手名門「アヴィニョネージ」 3.モンテプルチアーノ一日散策!!! 4.フィレンツェより街のトピックス ・冬時間に代わりました ・モンタルチーノで旅行者に税金!? ・トスカーナの狂牛病は!? ・トスカーナのオリーヴ・オイル ・アペリティーボしようよ!! ・2001年ノヴェッロ解禁 5.ソムリエ協会で勉強すること「料理あわせ第二回」
【1】.今月のトスカーナの畑より■収穫も終わりです。先月号で秋の長雨やもう涼しいなんてことを書きましたが、10月第2週ごろからまた、暖かい日が戻ってきました。ちょうどサンジョベーゼの収穫の最終コーナーといったところでしょうか、トスカーナでは成熟の一番遅いサンジョベーゼの収穫で一通りの収穫作業は終わりです。 通常サンジョベーゼは9月の終わりごろから、遅いところでは10月の中旬まで収穫が続きます。9月が終わるころにすでに始めていたところは、幾分雨の影響で収穫減になっているようですが、ぶどうの質の方はしっかりしたものとなっています。 トスカーナの中央以南ではすでに5年連続の良ヴィンテージが決まっているようです。
■畑は休養に。今度は醸造所内が活発に。さて、収穫も終わりに近づくと取れたぶどうが早々とワインに変身しつつあります。畑も今年の役目を終えて何となく「ほっ」として、秋の日差しの中でのんびりリラックスしているようにも、また、あんなに元気いっぱいだった夏を思い出すと、ちょっと寂しげにも見えます。
その代わりといってはなんですが、醸造所の中は元気いっぱいです。 キャンティのエリアの伝統的な発酵は大樽を用いますが、現在では技術も進歩してほとんどがステンレスタンクで発酵させています。その発酵槽もワイナリーの伝統や規模で全く違い、色々なタイプの発酵槽があります。 順を追ってみていってみましょう。
その後、茎を取り太いチューブを通って発酵タンクの中に入り、この中でぶどうのモスト(ジュース)がワインになっていきます。キャンティの伝統的な形の発酵層は木の円錐台の発酵槽になります。 次に造られたのがセメントの埋め込み式の発酵槽です。セメント式だと清掃が大変で発酵中の細かい温度管理ができませんでした。そこで開発されたのが円柱形のステンレスタンクです。
このステンレスタンクはFollatura(フォッラトゥーラ*)を小さな力で楽に行えるという優れものです。
また、この作業を全自動で行ってしまうステンレスタンクも現れています。 (写真注:分かりにくいかもしれませんが、タンクの上に出ている棒が下に下りるのです。そして次がそのタンクの内部の様子) しかし、まだまだ小さな生産者はこのようなハイテク機器は購入できませんから、フォッラトゥーラを手作業で行っているところや、手作りで掻きまぜ棒を造っているところもあります。 収穫が終わった今、色々なタンクの中で2001年のぶどうたちが着々とワインに変身しつつあります。
■参考までに、新聞発表による今年の状況を報告します●Nazione 2001年10月17日 現在の状況は今年の天候を考えると満足のいくものである。収穫前は今年のキャンティ・クラシコは市場での競争力にかけると思われていたが、天候の回復により全体の10%から15%減の収穫量で質的には問題はないであろう。 今年の天候は、冬は特徴的なほど暖冬で雨が多く湿度が高かった。寒波が2月の終わりにやっと訪れ、3月の初めには雪まで降った。数日の寒さの後、30度を越える暑い日が続いた。この暖かさでぶどうは通常のサイクルを取り戻したが、4月後半の発芽時期に再び寒さがぶり返し、特に標高400メートルを越すところでは遅霜の被害も出るほどだった。 数量的にトータルすると通常の約15%減、うちリゼルヴァタイプのものは通常より20%増しとなるであろう。 いずれにせよ9月11日のテロ行為による不安はキャンティのエリアにも影響している。
【2】.モンテプルチアーノの大手名門「アヴィニョネージ」■今日はモンテプルチアーノです!
いつものチェルトーザICから今回はアウト・ストラーダ(高速道路「A1」)に乗り、一路ローマ方面に車を走らせます。Val di Chiana(ヴァル・ディ・キアーナ)の出口からスーパー・ストラーダ(SS)にのりペルージャ方面を目指します。 そしてコルトーナの出口(コルトーナ・フォイオーナではありません)からモンテプルチアーノ方面に進み約5キロいった左側に目指すワイナリー「アヴィニョネージ」があります。 高速を降りて車を走らせていくとキャンティともモンタルチーノとも違う、なだらかな丘の中を進んでいきます。
目指す標識を見つけて並木道の間を入って行くと現れる、とてもきれいな門構えの屋敷が今回の訪問先。アヴィニョネージ。
■アヴィニョネージ
案内してくれたのはマーケティング担当のエドアルド・ファルヴォさん。このワイナリーはエットーレさんとエドアルドさんの兄弟がオーナーを勤めています。ちょっとややこしいですが、案内してくれたエドアルドさんはエットーレさんのお孫さんだそうです。
「それでは始めましょう!」 まずは門を出たところの畑を見に行きます。 このワイナリーはモンテプルチアーノの街から東に約20キロ来た所にあります。エドアルドの曾おじいさんのアルフレッドさんがこのモンテプルチアーノのLa Selva(ラ・セルヴァ)を畑を購入したのが1964年。 当時彼らはエチケット(ラベル)がつかない地酒ならぬ地ワインを生産していました。その後、1974年に現オーナーである息子のファルヴォ兄弟がアヴィニョネージの名前を世に知らしめたのです。 最初はラ・セルヴァの土地だけだでしたが、その後一番大きな醸造設備、レストラン、ゲスト・ルームなどのあるCapezzina(カペッツィーナ)、さらに町より少し離れたI Poggetti(イ・ポジェッティ)、La Lombarda(ラ・ロンバルダ)と3つの土地を購入し、現在では200ヘクタールにものぼる大手となりました。 さらに最近はプーリア州にも土地を購入し新しいワインの生産も始めたそうです。
■さあ、ワイナリーを見学しましょう!まず最初に案内されたのが熟成庫です。
その中でも一番重要なのがヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノです。 案内をしてくれたエドアルドさんに 「スーパートスカーナってはやっていますよね! アヴィニョネージでもいくつか造っていますが、どういう位置付けですか?」 と聞いてみたところ 「自分たちの土地にも風土にもサンジョベーゼ種が一番あっているし、このぶどうなくしてはトスカーナは語れない。だからなんていってもサンジョベーゼ種が一番大事! ヴィーノ・ノービレを大事にしたいのです」 とおっしゃっていました。 さらに奥に進むと、小樽が所狭しと整然と並んでいました。全熟成庫の小樽の数を合わせると1400にもなるそうです。 それもそのはず、彼らのごく一部のワインを除いたものがすべて小樽に入れられるそうです。以前は白ワインの消費量が多かった時期もあり、白用に多くを利用していましたが、現在は白より赤の方が人気があるそうでほとんどの樽が赤ワイン用です。そしてほとんどの樽には黒いカビが……。 エドアルドさんによると 「部屋中にカビが繁殖しているので1年から2年の内に、樽もみんなカビに包まれてしまうんです。以前はふき取ったりしていましたが、実はカビの働きでワインが健全にできるんです。 一つにはカビが余計な菌を退治してくれる。もう一つは、もし樽にひびがはいった時カビがその穴をふさいでワインの劣化を防いでくれるのです」 とのこと。 「カビがワインの中に入ることはないのですか?」 と聞くと 「そんなことは絶対にありません。直接カビを樽の中に入れでもしないと」 ということでした。ご安心下さい! さらに進むとそこには見慣れない大きさの発酵槽が!
「うーむ、酵母君、頑張ってくれたまえ!」 と思いながら先に進むとまだまだ続く小樽部屋……。
ここでは普通のヴィン・サントと赤のヴィン・サント、Occhio di Pernice(オッキオ・ディ・ペルニーチェ)、の2種類を生産しています。エチケットのないワインを造り始め、次に1974年に造リ始めたワインがこのヴィン・サント。
通常通りに収穫されたぶどうをAppasitoio(アッパシトイオ)と呼ばれる棚の上で約半年ほど陰干させて干しぶどうにします。 それを潰して50リットルほどのCaratelli(カラテッリ)と呼ばれる小さな樽に入れ、セメントやロウなどで完全に封をしてしまい、このまま8年から10年、発酵と熟成を行います。 木樽ですので木の目を通して蒸発していき、熟成が終わった時にはいっぱいだった時の量の約30%(!)しか残っていないそうです。 通常ワインは1キロのぶどうから1本(750ミリ)のワインを造るといいます。一方このアヴィニョネージでは、1本のヴィン・サントを造るのに8キロから9キロのぶどうを必要とするそうです。 だからヴィン・サントは他のワインよりも高いのですね……納得。
■最後にちょっと風変わりな畑を案内してくれました。
一列ごとの植わっているぶどうの間隔は全て同じですが、放射線状に植わっているので内側に行くほど密度が高くなっています。植林密度の違いでぶどうの出来がどのように違うかを調べる実験の一環として行っているそうです。 常に世界を見据えて、伝統を守りつつ新しいワインにチャレンジしていく精神に満ち溢れています。 一通りの見学を終えて表に出て簡単に建物の説明をしていただきました。 もともとこの敷地はアンジェロ・ベンニさんと言う貴族が所有していた土地だそうです。敷地内の建物はすべて1700年代の物を修復して使われていて、教会、テースティング・ルーム、プライベート・レストラン(一般利用不可)、事務所とどれも古いながらもシックな感じにできています。 また、敷地内にはぶどう畑のほかにオリーブ畑や馬、チンタ・セネーゼ(地豚)と呼ばれる家畜の生産も行っているそうです。 いつかこんな所に住めたらいいなぁ……とため息ばかりの訪問でした。 注:いくつかの画像は許可を得てアヴィニョネージより使わせて頂いています。無断の転載はお控えください。
【3】.モンテプルチアーノ一日散策!!■せっかくですから、街の中も散策しましょう。今回はワイナリーでモンテプルチアーノを訪問したついでにモンテプルチアーノの街まで足を伸ばして観光してみましょう。 もし、モンテプルチアーノの街の訪問だけでしたら上のコラム同様に進み、高速A1でモンテプルチアーノまで行ってしまいましょう。後は標識どおりに丘を上っていけば城壁の街モンテプルチアーノにつきます。
駐車場は街の入り口にあるものを使うと、あまり歩かずにすみます。 さて、車を降りてチェントロ・ストリコ(歴史的中心街)に行ってみましょう。 モンテプルチアーノの街は標高600メートルのところにある、いわば山の上の街です。 この街はもともと古代エトルリア人によって切り開かれたと言われ、文献では繁栄をし始めたのは中世の頃となってからという記録が残っています。その文献によると700年代この街はすでにぶどう栽培で富を築いていたそうです。1108年にシエナ共和国が攻め込みシエナの統治下におこうとしますが、ペルージャ国とオルヴィエート国によって助けられ、とりあえずの自由を取り戻します。 しかし、その後、シエナ共和国とフィレンツェ共和国の間で領地取得戦争が続きます。 1559年、時代はルネッサンス、メディチ家のコジモがついにシエナに勝利し、ローマ法王からトスカーナ大公の命を受けこの地を統治するようになります。 その時、法王はこのモンテプルチアーノの街を「Citta Nobile(チッタ・ノービレ:貴族の街)」と名づけました。そのため、街のいたるところでフィレンツェのトレード・マークである「Marzocco(マルツォッコ):ライオン」やメディチ家の紋章(盾に丸薬をかたどった六つの丸がついているもの)などが見ることが出来ます。 街の主要入り口である「Porta Prato(ポルタ・プラート):プラート門」から入って行きます。
覗いてみたところ、扉はありますが閉まっています……。門をくぐって進んで行くと両側にワイン・ショップや特産品のペコリーノ・チーズなどのお店が並んでいて、一つ目のカーブのところに先のコラムで紹介したワイナリー・アヴィニョネージのエノテカ(酒屋)もあります。 このエノテカの建物はPalazzo Avignonesi(パラッツォ・アヴィニョネージ)アヴィニョネージ宮殿」といい、1500年代に「JacopoBarozzi(ヤコポ・バロッツィ)」によって造られたと言われています。 ここでもテイスティングをさせてもらえますので気軽に聞いてみましょう。また、地下には先に訪問したワイナリーのやや小さ目の熟成庫があり、 見学も可能ですから気軽に聞いてみましょう。小さいながらにもワイナリーの雰囲気をしっかり味わえます。 (当然樽の中には本当の熟成途中のワインが入っています。ここの熟成分も後でワイナリーに運んで瓶詰めして販売します) そんなエノテカ・アヴィニョネージの前には盾をもったフィレンツェのシンボルの「マルツォッコの塔」があり、彼らの白ワインの「マルツォッコ」はこの塔がモチーフになっているんですよ。
ここは17世紀にピエトロ・ブチェッリによって建設されました。彼はエトルスコ時代の遺跡の収集家でたくさんのコレクションを持っていて、それを壁に埋め込んだそうです。 一時期トスカーナ大公がその全部をフィレンツェに持ち去ってしまったそうですが、後にモンテプルチアーノ市に残されていたものを修復し、現在の形に埋め込んだそうです。 そのままVia Gracciano nel Corso(ヴィア・グラッチャーノ・ネル・コルソ)を進み、ふと上を見上げると人形の載っている時計台を見つけることができます。
この時計、今でもちゃんと鐘を鳴らして時を告げていますが、造られたのは1500年代。上に載っているのは製作者のプルチネッラ自身の彫刻とか……。モンテプルチアーノの名物となっていて、観光客をいつも和ませています。 さらにそのまま進むとVia di Voltaia(ヴォルタイア通り)に入ります。ここには詩人の名前を付け、1868年明治維新の年に開業したカフェ・ポリツィアーノがあります。 疲れたりおなかが減ったらここで一休み。 奥の部屋と地下のレストランではモンテプルチアーノの景色を眺めながら軽食や食事をとることができますし、一階カフェ部分ではお茶だけの利用も大丈夫です。 さらにもっと先に進むと右に坂を上っていく道があります。この坂を登るとこの街で一番高い「Piazza Grande(ピアッツァ・グランデ):グランデ広場」に出ます。 この広場にはこの街のドゥオモ、市庁舎などで囲まれており一見の価値ありです。 またこの広場の中にツーリスト・インフォメーションもあり、街の情報だけでなくワイン情報も得ることができます。 ツーリスト・インフォメーションのその下にはヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ協会があり、ここでは10000リラ(約600円)で3種類のヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノが試飲できます。 このインフォメーションのある建物の前には「グリッフィ」と呼ばれる「マルツォッコ」とは別のライオンとメディチ家の紋章のついた井戸があり、今回は残念ながら修復中でしたがしっかりフィレンツェの足跡を見ることができました。 グランデ広場から市庁舎を正面にして市庁舎側の路地を右に入っていくと「Chiesa e Convento di S.Francesco(キエーザ・エ・コンヴェント・ディ・サン・フランチェスコ):サン・フランチェスコ教会と修道院」のある「Piazza S.Francesco(ピアッツァ・サン・フランチェスコ)」に出ます。
この広場に出る手前右側の「Vinoteca Terra Toscana(ヴィノテカ・テッラ・トスカーナ)」ではほとんど全てのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノが買えますし、また、サン・フランチェスコ広場にはワイナリー・チェッロのエノテカもあります。 この街には他にも詩人ポリツィアーノの生家やゴシック建築の多くを見ることができます。さらに街中にワイナリーの直売店もあり、そこでもいろいろ試飲でき話も聞かせてもらえるし、レストランも町のいたるところにあって、この地方の伝統パスタの「Pici(ピチ)」を始めとする地方料理が楽しめます。 山の上の町なので街中、坂だらけですので訪問する際にはスニーカーをお勧めします。旅の一日を、トスカーナを感じられる小高い丘の小さな町でワインを片手に過ごしてみてはいかがですか? バスでのアクセス ローマから:SIRA(シーラ)約2時間40分(1日1、2便) シエナから:TRA−IN 約3時間(平日4、5便ピエンツァ経由) フィレンツェから:一度シエナまでSITA(シータ)で行ってからTRA−IN
【4】.フィレンツェより街のトピックス■冬時間に代わりました10月28日の午前2時から冬時間となりました。日本との時差は8時間になります。 例えば日本が午後8時だとすると、イタリアが同じ日の正午となります。パリもやはり同じ時差ですので、こちらに電話をかける際にはご注意ください!
■モンタルチーノで旅行者に税金!?年間約1億人が宿泊し、100万人が観光にやってくるワインの名産地である観光都市モンタルチーノで、旅行者に税金を課そうという動きが出ています。 上記の観光客に対してモンタルチーノの人口はわずかに5000人、これでは街だけの税制では道路や駐車場の整備、増設などができないので、観光客に負担してもらうというものです。 一例としてはホテル滞在者には一泊2000リラ(約100円)、レストランの食事では一回500リラ(約25円)のような負担をお願いしようと……。まだはっきり決まってはいませんが、仕方のないことかもしれません。
■トスカーナの狂牛病は?!ここトスカーナで狂牛病の影響で名物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風・ティー・ボーン・ステーキ)が食べられなくなってはや1年以上が経っています。 同様にスーパーでも骨がはずされているにも関わらず、購入者は相変わらず激減したままのようです。 一ヶ月ほど前、イタリア国内においての牛肉の消費に関してはこの10月1日から解禁するという発表がありましたが、EU(ヨーロッパ連合)より「完全に安全とはいえないために解禁は見合わせること」という連絡があったため、ビステッカ解禁で盛り上がっていたトスカーナの肉屋さんは一気に意気消沈。 それどころか「いつまで待たなければいけないのだ?」と不安を訴えている店も出ています。 今回はとりあえず2001年内は売らないようにということで、状況が変わるのは来年の新年早々になりそうです。
■トスカーナのオリーヴ・オイルトスカーナのオリーヴ・オイルはワイン同様、重要な特産物のひとつです。 最近そのクオリティーを保護するために、やはりワインと同じように、国の保証制度が出来ました。この制度をDOP(Denominazione Origine Protetto:デノミナツィオーネ・オリジネ・プロテット)と言います。 トスカーナ州ではこの法律を利用してオリーヴ・オイルの価値付けを行うと同時に、価格も安定させようとしているようです。現在この制度に当たるエリアはキャンティのエリアで造られた物に限られています。 (エリア内の全てのオイルではないのでご注意ください)
■アペリティーボしようよ!!気のおけない仲間からこんな誘いがあるといつもニヤッとしてしまいます。英語でいうとアペリティフ、食前酒をさすこの言葉は、夕方のちょっと一息だったり、夕食のテーブルについて食べ始める前にグラスに一杯のアルコールとちょっとしたおつまみ、そんなイメージを持っていたのだけれど、ここ最近このスタイルに面白い変化が起こっています。 夕方、仕事が終わる頃だから18時くらいから夕食の始まる20時頃まで、バールやレストランがハッピーアワーを設定して、値段を少しおさえたカクテルとバイキング形式の軽食をサービスするところが増えてきました。 支払うのはカクテルの料金だけなので余計に人も集まるようになったのだけれど、ドリンクに力を入れるのはもちろんのこと、フードもいろいろ充実させたり、インテリアが素敵な、普段食事をするのにはちょっぴり敷居の高いところがこのサービスを始めると、やっぱり出かけずにはいられません。 軽食といってもパスタなどしっかりしたものを出すところも増えてきたから、懐の寂しいときの強い見方だったりもして……。 この流れはミラノから南下しているようですが、それには労働形態の違いがありそうです。 元々食事を大切にするイタリア人ですので、夕食は家族ととってからそのあと友人と出かける、というパターンが普通でした。これまでは夜更かしをしたって周りもそんなものだから平気だったのかもしれませんが、他国に近い北イタリアでは、やっぱりそれでは成り立たないのか、平日に連日夜更かしをしたりということはあまり聞きません。 すると、逆にアペリティーボで仲間と過ごして、遅めの夕食を家庭でとるというパターンの方が定着してきたようです。 今ちょっと話題なのは、なかなか簡単には入れない人気クラブ(イタリア語ではディスコテカ)のいくつかがこのサービスを始めて賑わっていること。 アペリティーボといってもやっぱりそういう場所だから、皆服装も気を使うようで、普段の雰囲気をそのまま味わえるんだとか。 話題といえばもうひとつ勢いづいているのがパブ(ビッレリア)。大学のある地区を中心にブリティッシュ、ドイツのスタイルのところもあれば、大きな空間に4つの醸造タンクを据えてその場で提供するなどオリジナリティーを打ち出したりといろいろで、なんだか面白い動きですよ。 これまでにあげたのはとにかく賑やかな場所なのだけど、もっとゆったりとした雰囲気を楽しめるこれまでのスタイル。 どんなバールでもやっているし、気軽に「ちょっとつまむ物を」とたずねればオリーブなどちょっとしたものをサービスしてくれる。老舗のカクテルはやっぱり別格だったりもするので、いろんな楽しみ方をためしてみてくださいね。
■2001年ノヴェッロ(新酒)解禁11月5日、イタリアでは2001年ヴィンテージ「Novello(ノヴェッロ)」が解禁になりました。 これと同時にイタリア各地で新酒を祝う祭りが開催されますが、一番たくさんのノヴェッロが集まるのは11月12日。ヴィチェンツァで盛大に催されます。 今年のノヴェッロの生産量は前ヴィンテージに比べると6%から7%多く、一昨年に比べると10%多いそうです。本数に直すと1900万本、一番多く生産しているのが約300万本生産するトスカーナ州、ついでヴェネト州だそうです。さぁて今年の出来はいかに!?
【5】.ソムリエ協会で勉強することさて、料理あわせについて説明していきましょう。前回のおさらいです。 料理とワインを合わせる上で基本になる構成要素は 1.香りの強さ 2.酸味 3.発泡性かミネラル分 4.渋み 5.アルコール度 6.甘さもしくは滑らかさ 一方料理の構成要素は 1.料理の香りの高さもしくはスパイスやハーブの強さ 2.食材のもつ甘さ 3.食材のもつ脂肪分 4.料理に使われる油の量 5.塩気、苦味、甘味、酸味の強さ 6.食材のもつ水分量 でしたね。 ワインと料理の構成要素がそれぞれ対応しています。そしてその強さが同じレベルであれば相性が良いということになります。 1.香りの強さ←→料理の香りの高さもしくはスパイスやハーブの強さ 2.酸味←→食材のもつ甘さ 3.発泡性かミネラル分←→食材のもつ脂肪分 4.渋み←→料理に使われる油の量 5.アルコール度←→塩気、苦味、甘味、酸味の強さ 6.甘さもしくは滑らかさ←→食材のもつ水分量 これが表になっています。基本的にはそれぞれの香りの高さや強さでそれに対応したものと比べます。 点数がないところはその評価は0点として飛ばします。それぞれの点数を線で結んでワインの形と料理の形がちょうど反対になっていれば相性が良いということになります。 例えばアサリのスパゲティーを考えてみましょう。 作り方にもよりますが、一般的には香りはやや高めといったところでしょうか。パスタは穀物ですので甘さが感じられるはずです。脂肪分はここではありません。アサリを炒めるのにオイルを使うので、油分は少し感じられるはずです。 貝の塩味、また貝の苦味もあるかもしれません。パスタをゆでるのに水を使いますし、パスタ自身にも水分が含まれています。 まとめると、穀物の甘味、汁気、塩味がポイントになるようです。 とすると……合わせるワインは酸味がありアルコールはしっかりとした滑らかなワインということになります。ボディのしっかりとした、すっきりとした白ワインというところでしょうか? アサリのスパゲティーにイーエックス・カタログから選ぶのだったらガヴィなんてどうでしょう?
【あとがき】 ついこの間まで夜9時半頃まで明るかったのに、今ではもう7時過ぎにはすっかり暗くなるようになりました。それもそのはず、もう時間帯は冬時間です。 冬時間から夏時間にかわる時は一時間早く起きなければなりませんが、冬時間にかわる時には1時間余計に寝られます。たった一日のことなのですけれど、ちょっと幸せになれる一日です。 さて来月はいよいよ今年のトレビッケーリ(ガンベロ・ロッソという雑誌が毎年発表している優秀ワイン)の発表です。 それから、我らがイーエックス・ワインのオリジナル・イタリアワインが到着します。来月も盛りだくさんでお送りしたいと思います。どうぞお楽しみに! チャオ! |

