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イシダファイル19

ワイングラス

 

グラスイメージ ソムリエのサービスにおいて、グラスの占める重要性はとても高い。

ワインの香り、味わいや熟成による広がりなど、ワインというよりも飲み手に大きな影響を与える。特にリーデルによって、開発されたワインやアルコール飲料に合わせた様々な形状や大きさのグラスは、ワインのサービスに革新をもたらした。

私自身は、グラスによる違いは、温度ほど大きな影響を与えないというのを見解として持っている。また、世界コンクールで各国のソムリエたちとのディスカッションで、ヨーロッパの多くのソムリエが、自身のレストランで大きなグラスや様々なタイプのグラスを揃えることに大きな意味はないという考えを持っていることも知った。

「レストランはワイン研究所ではない。それに大きすぎるグラスはワインの繊細さやバランスを崩すことにもなりうる。テーブルセットした場合も同様にごちゃごちゃしてしまって、あまりキレイではない。もちろん経費の問題もある」といったところだ。

ワイングラスについては2−3種までにとどめているというソムリエが多かったのである。

すべてのソムリエがそうというわけでもなく、アメリカでは大きなグラスにはエキストラ・チャージを設定してもオーダーは多いというし、国内でも、例えば、関西のほうが大きいグラスをよく使っているようだ。

トゥールダルジャン内でも、(私のような)小さめ(というよりレギュラーサイズ)のグラスを好むソムリエもいれば、ワインにあまり関係なく、「お客様が喜ぶ」と大きなグラスを頻繁に使う者もいる。

この「お客様が……」というのはあながち間違っていない。なぜなら、「グラス、違うのがいいのですが……」と言われるのはおそらく私のほうが多いからだ。

「あなたがワインのことを考えて、このグラスを選んだのは解るが、やはりいつもの大きなグラスでないと飲んだ気がしない」

いわばコンプレインだが、これは結構ショックだった。ワインの状態に応じてサービスを変えていくのがソムリエのよい仕事だとずっと思っていたからである。しかし、それが接客というものである。ワインをとるか、お客様をとるか。もちろん、優先すべきは後者だが……。

今回は、このワイングラスについて考えてみたい。

 

■グラスを選ぶ基準について

【1】材質
もちろん、クリスタルがもっともよいが、重すぎるとレストランでは扱いづらい。またレストランの形態によっては、厚めのソーダガラスのほうがしっくりくる。薄いと味わいはシャープに感じられ、厚いとまろやかに感じられる。

グラスイメージ2 【2】大きさ
香りの量が多い、つまり成熟度が高く、ポテンシャルが確かなものには大きいものがよい。また、濃縮度やタンニンの量などからクローズまたは還元状態にあるワインについては大きくして、より多くの空気を取り込む必要がある。大きなグラスの短所は扱いづらく、破損しやすい。またワインのとっては味わいのバランスや繊細さをこわす場合があることなどが挙げられる。
長所はなんといっても、お客様がいいワインを選んだ、いいサービスを受けているという優越感にひたれることができること。

【3】形状
私自身はこれがもっとも大事なポイントと考えている。味わいのスタイルを忠実に表現するには、そのワインに合った形状のグラスを選ぶことに直結する。ドライで、シャープな印象のあるワインはチューリップ型(スマートな形状)、まろやか、芳醇なワインにはバロン型(丸み帯びた形状)。タンニンが多くものは前者、フルーティーさが持ち味のワインには後者。

【4】デザイン
最近では、カットやグレーヴィングの入ったものはワイングラスとしては少なくなったが、雰囲気を出すためにはよいと思う。プレステージ・シャンパーニュやヴィンテージ・ポートにはこのほうが定番。

【5】メーカー
(レストランでは)まず、リーデル。豪華さではバカラ、ラリック、ロブマイヤーなど。これら高級クルスタルメーカーは近年、"エノローグシリーズ(機能的なワイングラス)"を相次いでリリース。業務用にも意欲をみせている。また使いやすく、比較的廉価なダルク、シュピーゲラウ、デュラン・エノローグ、ショットなどにササキといった国内メーカー。どのメーカーを採用するかは、店のコンセプトや形態による。

前出の世界のソムリエたちはシュピーゲラウを使っている人が多く、チェコ代表はボヘミアン・クリスタルと言えば、イタリア代表はムラノだと息巻いてみせたが、どちらも冗談だろう。レストランではデザインも大事だが、耐久性が最優先されるべきだからである。

【6】その他
店の形態や事情により、ワインのタイプに頓着せず、様々な容器(陶器や色つきのもの、シルバーなど)を採用する場合もある。

まだまだ、ありそうだが、レストランにおいてはこのタイプにはこのグラスと決め付けるよりも、店のコンセプトやお客様の好みを判断基準とするべきである。

それでは、ここからは実際にグラスによるワインの香りや味わいの違いについて、若手ソムリエたちとのテイスティングとディスカッションの模様をお送りしたい。

 

テイスター

船戸加代子 /  松本典之 /  森覚

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■テイスティングで使用したグラス

テイスティンググラス
テイスティンググラス

中ぶりのチューリップ
中ぶりのチューリップ

大ぶりのチューリップ
大ぶりのチューリップ

バロン
バロン

 

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石田:
まず、グラスの大きさ、形状云々の前に注ぐ量なんだけど、

船戸:
(ボールのもっとも広がっている部分よりやや下を指して)このくらいまでですかね。

松本:
そうですね。

森:
(リーデル・ボルドー・グラスは)でもここまで注いだら、持ちづらいかな。

松本:
重いですよね。

船戸:
忙しいときは注ぎ足しが回りきれないかなと思って、少し多めに注いだりして。

森:
そろそろ、バックに戻ってコーヒー作ってこなきゃ。で、全部のテーブルを多めに注いで。

船戸:
さあ、行く!

森:
『どうぞ、ごゆっくり』って(笑)。心の底から思ってます。

石田:
というより、『本当にゆっくりお願いします』でしょ。でも、大事なのは表面積だから、そのグラスを選んだからには、そのグラスの一番表面積の広いところまで注ぐべきだよね。あと、ボトルが空くスピードも考えて、大人数ならグラスは大きくしないほうがいい。ハーフボトルの時もそうだよね。ではテイスティングをしてみましょう。まずは白ワイン、チリのセントラル・ヴァレーのシャルドネ 2000。

ボトルイメージ 《Chile Central Valley Chardonnay 2000》

石田:
典型的なチリのシャルドネ。フルーツが中心でまろやか。

船戸:
(プロトタイプ=チューリップ型中ぶり)あきらかに香りがこない。

森:
話と違う !(笑)。

石田:
果実味がトーンダウンして、ミネラルが上がってきている。アメリカ・ワインに特によくみられるんだけど、ミネラルが石灰とか煙とかではなくて、こう、動物的というか……。

森:
肌みたいな香り(笑)。

石田:
そう、そう。サンタバーバラとか、モントレーに感じる。

森:
むれたような香りだと思うんですけど、人肌って言われて、そうだなと。ナパやソノマにはでないんですけど。なんでですかね。

石田:
口に含んでみると。どう違う?

松本:
やっぱり、広い幅で入ってきますね。

石田:
そう。あと、材質(厚さ)の違いもでてきてるよね。ワインがクリスピーに感じる。

アルコールのトーンが下がっている分、ワインが軽くというか、水っぽくなったようにも感じる。このワイン、1000円位? ワインのポテンシャルを越えているということなのかな。この大きさが。じゃあ、バロン型(ブルゴーニュ型大ぶり)でもみてみよう。

一同:
うっ……。

石田:
本格的に(香りが)上がってこないね(笑)

松本:
どこに……、行っちゃったんでしょうね(笑)

森:
表面積が一番大きいのに。

石田:
注いだら、すぐに嗅がなきゃいけないんじゃない。

船戸:
鼻が香りのところまで届いてないからですかね。

石田:
味わいはいいかな。余韻は完全にフラットになる。

船戸:
でもアルコールの感じがぬけて、バランスがよくなっている。

石田:
これなのかな。さっき話したようにヨーロッパのソムリエはグラスをどんどん小さいものにしている。でもアメリカでは大きなグラスがまさに主流というのは。

カリフォルニアの14度超のワインにはでかいグラスを使って、アルコールの印象を軽くして楽しもうという考えなのかな。

森:
(テイスティング・グラスを指して)これを使ったら、

石田:
アルコールが相当凝縮して感じられる。

森:
香り、嗅げないですよね。アルコールが高いものには大きいグラスがいいんですね。

(チューリップ型大ぶりのグラスを嗅いで)

石田:
グラスの臭いを嗅いでいるみたい。

松本:
(アルコールで)目がチカチカします。

船戸:
でも、(バロンより)香りがまとまってきているような。

石田:
あっ、そうだね。グラスを回すとミネラルがぐーっと上がってきて、まとまるね。

結局、一番よかったのはテイスティング・グラスで、2番目(プロトタイプ)、3番目(バロン)はいい結果がでなくて。4番目はなかなかよかったね。

松本:
口に入る量にも違いがありました。

石田:
確かにバロン型はたくさん入るよね。

ボトルイメージ2 《Meursault Perrieres 1999》

石田:
あえて微妙なところを選んでみました。ムルソーって、ヴォリューム感のあるふくよかなタイプでしょ。でもペリエールは石灰が一番強いところだから、酸がムルソーでも一番に強い。どうなるかなと思って。

(テイスティング・グラス)

果実があって、蜜っぽさもあり……、でも回してきても開いてこない。

船戸:
蜜っぽさが最後まで続きて、重く感じますよね。

石田:
やはり、アルコリックだよね。

船戸:
相当強く感じます。

森:
酸味はチリのほうが感じます。

石田:
チリの場合はアルコールが刺激として、酸味ような感覚を与えていたからだろうね。だからバロン型でアルコールがぬけるとすごくまろやかになったでしょ。これは結構酸味があるよ。じゃあ、次はプロトタイプで。

松本:
これも一回香りがなくなるんですね。

石田:
これをプロトタイプとしてやってるんだからね。

森:
やばいです。

船戸:
どうしちゃったのって。
(最初にガラスの粒子が香りをだすのに影響をあたえるのではといっていた船戸さんに)

石田氏 石田:
あっ、クリスタルだからガラスの粗い粒子が香りを吸っちゃうんだ(笑)。

船戸:
あぁ、吸っちゃうんだ。やっぱり(笑)。

石田:
徐々にあがってくる香りは上品になってる。

船戸:
このグラスのほうが味わいはストレートに感じて、重くは感じなくなった。

森:
酸がでてきましたよね。

石田:
この酸味がでてくることによって、ワインに上品さが感じられるようになるんだね。香りにおいてはこの酸のおかげで、より果実がピュアに、それでフローラルな印象もでてきて、そして味わいにはスムーズさ、ストレートさを与えている。
(もう一度飲んで)それに(口に)入り方がいいよね。心地いい。

チューリップグラス 森:
余韻に感じられるトーストっぽさも上品になりました。

(チューリップ大ぶりグラス)

松本:
香りは少ないですよね、全体量として。

石田:
うーん、やはりグラスが大きい分鼻とワインとの距離も影響してるのかな。

船戸:
感じますものね、距離を。(プロトタイプ・グラスの上部1/3のところを指して)このあたりで切っちゃえばいいんですよね(笑)。

石田:
ワインに限らず、ものを嗅ごうとするのにこの距離で嗅ぐ人はいないよね、ふつう。

松本:
香りは上がってくるものだと、僕らが過信しているところがあるんですね。

船戸:
私もそう思ってたかも、香りはこう、どんどん湧いてきて!(笑)

松本:
ブク、ブク、ブクと(笑)

石田:
香りはシンプルになってるよね。味わいも水っぽい、希釈された感じ。

森:
こういうのは"ミネラリー"で逃げたりして。

船戸:
本当、水っぽく感じますね。

(バロン型大ぶり)

石田:
これも距離を感じるよね。捉えきれない。(一口飲んで)でも味わいの広がりはいいよね。口の中での香りの広がりも。

船戸:
全体に、ボワッと、ヴォリューム感を感じます。(口の中に)いっぱい入れてるからかな。

石田:
あー、そうだよ(笑)

船戸:
そうかっ!(笑)

石田:
だって、これでちょっとしか入れないの大変だよ。

白ワインをまとめると、グラスが大きくなると香りが軽くなって、果実のトーンも下がって。香りのポテンシャルのあるものは、チューリップ(大)がよくて、プロトタイプは上品になる。バロン型(大)は味わいのヴォリュームがでて、余韻での香りの広がりもでてくる。

森:
香りが広がると、なくなるの線引きが難しいですよね。これはいいワインだからって、白でもデカンタをして、大きなグラスで出して、それを飲んだお客様はどう感じるんだろう。

石田:
少なく感じることのほうが多いと思う。

森:
となると、そんなサービスって、

石田:
自己満足だね。ソムリエの。

森:
なんかしてますって。うーん、恐いですね。

石田:
なんか、このシリーズ、続ければ続けるほど、ソムリエっていらないのかって(笑)

ボトルイメージ3 《Chateau Bernadotte 1999》

石田:
これいいよね。果実と樽からのスパイスと、メントールのタッチがあって。バランスもいいし、渋みがスパイスの風味を含んでいるから、舌を掴むような感じになる。

これはオー・メドックだけど、ポーイヤックに隣接しているからね。ピション・ラランドから車で5分もかからなかった。


(プロトタイプ)

石田:
うーん。

船戸:
困りましたね(笑)。

石田:
このワイン扱っているんだよね?

船戸:
はい。

石田:
グラスは何を使ってる?

船戸:
これです。

松本:
これから、(プロトを)使うのためらいますよね。

石田:
お客様に聞く? こちらのグラス(テイスティング用)とこちらのグラス(プロト)がありますが、こっちは美味しく召し上がれますけど、こっちは香りがとても少なくなりますって(笑)。

森:
香りはどうなりますかね。果実のトーンがすごく下がりました。

船戸:
スパイシーさも消えた。

石田:
結局、残ったのはミネラルだね。白のときと同じく。

森:
果実の香りは飛びやすいんですね。

石田:
そうだね。デリケートだね。だからフルーティーさが持ち味のワインをサービスするときに大きなグラスは危険だよね。

松本:
でもいいワインを頼んだほうとしては、やっぱり大きいグラスがでてきて、さらに気分が盛り上がるというのも。

石田:
そうだよね。思い出にかなうものはないからね。

森:
2日以上続くのは思い出ですからね(笑)。(前々回のコラム参照されたし)

ボトルイメージ4 石田:
このグラス(プロト)はボルドーのもつ、バランスのよさとか、落ち着いた感じとかがでているよね。世界中のカベルネを飲み、ボルドーをあえて選ぶとしたら、この落ち着きを楽しみたいと思うかな。(もう一口飲んで)味わいのバランスがいいよね。タンニンが緻密になっているし。


(チューリップ大)

石田:
おっ、これは違うね。

船戸:
なんか、いいですね。

石田:
あの、お客さんじゃないんだからね。"いいですね"と喜ばれても。

船戸:
複雑性があると思います。動物っぽい感じもいいバランスででてきました。

石田:
丁子とかナツメグといった樽からのスパイスもあり、土っぽさも深みを与えている。やっぱり、ボルドー・グラスというだけある。

森:
コンクールでもボルドーはボルドー・グラスに入れてくれるといいですね。よくわかって(笑)。

松本:
香りがまとまって感じられるんですよね。テイスティング・グラスだと、香りは分解されていて、香りを探し出すという感じですけど、こっちだとすべてがバランスよくあがるので、楽しめるというか優越感に浸れますよね。こう、王様が下界を見下ろしているような(笑)。

石田:
なんだそれ、わかんないよ。

船戸:
そうですね。際立ったなにかではなくて、バランスよく、ひとつにまとまって感じられます。やわらかいですよね。

松本:
これは味わうグラスなんですよね。

石田:
終始上品なのがプロトタイプで、厚みや深みが増すのがチューリップ大だよね。じゃあ、バロン型をいってみよう。

石田:
あらっ。

松本:
香りがしませんね。

石田:
ねぇ。香りを一番広げるはずのグラスなのに。

船戸:
もう、大きさの問題じゃないですね。

森:
大きいほうが上品になるというかトーンダウンするのはわかるんだけど、香りがバラバラになってますよね。粗々しさすらも感じる。こっちに上品さはない。

船戸:
アルコールっぽさがでる。

石田:
やっぱり多く飲んでるから(笑)。ほんとに少しずつ飲むのが難しい。

森:
タンニンをとても強く感じます。

石田:
すごいよね。量が増えたみたいに感じる。

《Santenay Beauregard 2000》

ボトルイメージ5 石田:
これもサントネイらしさがよくでている。果実と少し鉄さびっぽくて、味わいはまろやかだけど、酸とタンニンが結構あって、コート・ドゥ・ボーヌの中では個性的だよね。2000ヴィンテージは開くのも早いよね。

船戸:
少し、酸化したような香りもあります。

石田:
では、少し恐いけど、プロトタイプで。

一同:
……。

石田:
うーん。どうしたらいいのか(苦笑)。

森:
これで出したら、ダメですね。グラスの下から香りがぬけているような。

石田:
今日は、このタイプが一番ということで締めたかったのに。でも味わいは、僕の好みかもしれないけど、凝縮して、バランスもよくて、上品で、好きだな。

森:
こっちはワインの温度が1度くらい下がってるように感じるんですけど。

石田:
グラス自体の温度が低いんじゃないかな、クリスタルだから。

森:
だから、酸味が際立ってくる。

石田:
でもミクロの世界かも。もう一度飲んでみて。バランスが本当によくなってる。

船戸:
本当にバランスがいいですよね。上品だし。

(チューリップ大)

石田:
際立ってくる要素がボルドーのときと似てるね。スパイスだったり、土っぽさだったり。

船戸:
プロトをそのまま大きくしたような。その延長線にありますね。

松本:
酸は強くなっているような。

石田:
でも面白いよね。グラスの形が与える、口の中での広がり方の違いって。口に入る瞬間が違うのは解るけど、口の中で回したら、全部いっしょになるはずなのに、広がりのラインは常に違う。
では本来のグラス、バロン型では?

石田:
微妙だね。でも果実の凝縮感がグンとあがって、オー・ドゥ・ヴィーみたいになってる。味わいもよくなってる。

船戸:
なめらかですよね。緻密で。

松本:
ヴォリュームも上がってきてます。

石田:
味に影響があるよね。よく言う、グラスが大きいほうが香りが開く、それもあるけど、味に対する影響力のほうがずっと大きい。デカンタージュの時もそうだったけど。

テイスティングイメージ サントネイに関しては、個性をきちんと出せたのはテイスティング・グラスとプロトタイプ。クリュによりけりなのかもしれない。でも上品さをよしとするかはお客様次第だからね。で、結論は……、どうしよう(笑)。

森:
この前のデカンタージュの時も思ったんですけど、ワインの個性や本質を知って、このワインはどうサービスしようとかというのは、結局お客様次第というところに落ち着く。

石田:
だから、こうした場合にはこうなるというのを知っておけばいいと考えればいいんだよ。1,2,3,4と選択肢があって、それを自由自在に使えるようになればいいという。

松本:
(そうできれば)楽しいでしょうね、やっていて。

森:
たとえば、新しいワインを試飲するとき、いろんなグラスやデカンタージュの有無とか、ありうるパターンすべてを想定してテイスティングするべきなんでしょうね。

石田:
探究心が大切だよね。最初は2つのタイプ分け、フルーティーなタイプはこう、渋みの強いタイプはこう、というところから始まって、どんどん細かく使い分けをしていく。

…でも、いろいろやって、結局戻るんだろうね。ゼロに。

森:
でもやった過程に意味がある。

松本:
そこが大事ですよね。

石田:
なぐさめあっちゃてる(笑)。

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