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進化する若手たち『第9回ロワールワイン若手ソムリエコンクール』

 

■ロワールワイン若手ソムリエコンクール

2000年より始まったこのコンクールは、ポメリースカラシップに代わり、若手ソムリエの登龍門として定着する感がある。田崎さん主催の(25歳以下)コミソムリエコンクール上位入賞者がこのロワールコンクール(30歳以下)に向けてレヴェルアップを図り、そして全日本コンクールへと進んでいくというラインができつつあるようだ。

このコンクールはロワールワイン生産者委員会が主催、ソムリエ協会とソペクサ(フランス食品振興会)がオペレーションにあたるという、若手ソムリエコンクールとはいえ、国内では全日本に次ぐ重要性を持つ。いわば under30 の日本最優秀ソムリエを決めるコンクールなのである。出題範囲こそ限られているが、審査項目、段階、難易度は年々レヴェルが引き上げられている。

全国より、80名強が参加。

若手ソムリエたちによって繰り広げられた長い1日をリポートしたい。

 

■10月31日 審査員ミーティング

小飼(プリンスホテル)、高橋時丸、田崎、中本(ロオジエ)の4氏と予選筆記試験、セミファイナルの実技などについての打ち合わせが行われた。予選(テイスティング2種と筆記)は東京、大阪の2会場で行われるので、違った2種類の問題が用意された。

問題は各審査員から持ち寄られ、その難易度により A、B、C の3ランクに分けられる。その問題は第3者によって、2会場に各ランクは均等になるように振り分けられる。出題者もどの問題が出るかは当日にならないとわからない。公正さはこうして保たれるのである。

テイスティング・アイテムも委員会より直接送られてくるワインの中から候補を選出、やはり第3者によって決定された。ワインは当日審査員室に持ち込まれるので、会場の人間であっても事前にそれが何かを知ることができない。

 

■11月8日 10:00 参加者集合

会場はロイヤルパークホテル。東京地区の予選、本選、決勝がすべて行われる長い1日の始まりである。

11月6日にすでに大阪地区からの本選出場者は決定している。東京地区からは60数名中7名が選出される。第1回、第2回大会の上位入賞者を中心に力のあるソムリエたちが顔を並べている。

前回2位の長田(トゥールダルジャン)、同じくファナリストの田嶋(リーガロイヤル)、コミソムリエコンクール入賞者の船戸(ロイヤルパーク)、宮島(丸の内ミクニ)、森(パークハイヤット)といったところが有力候補だ。

他にもこれまでにタイトルを取っていないとはいえ、上位入賞を狙える顔振りが見えた。

10:30 予選開始。まずは2アイテムのテイスティング。

品種、銘柄のみを答える。ここで両方とも品種を外すと失格になってしまう。ブラインドは何が起こるかわからないので、かなり厳しい課題といえる。私自身、ボルドーとブルゴーニュを間違ったり、ネッビオーロとピノノワールを間違えたりした経験がある。

先入観をなくすこと。

ここでは思い込みをとにかくなくすことが大切である。ピーマンの香りがあると思い込んでしまったら、そこからどんなにピノノワールの個性を捉えてもそう感じられなくなり、カベルネ・フランの個性を追ってしまうからである。これが大外しの落し穴だ。

何においても言えることだが、初めて出会う、またはどんなものが判らないものと出会うときは頭のシフトはニュートラルにあることが好ましい。

しかし、最後の最後に迷ったら、第1印象を優先させるのがよい。

この段階で1/5くらいの選手が失格となった。

 

■筆記試験

テイスティングの回答用紙は5分後に回収される。テイスティングを終えたら、筆記に移る。

出題数は40問弱で、○×や選択の問題はほとんどなく、回答は記述で求められる。AOCに関しては原語で、「何々をすべて答えよ」という問には全部できてポイントとなる。この部分でポイントを稼げるかが、予選通過のカギとなる。難易度が全日本に次ぐということが納得していただけるだろう。

(東京地区筆記試験より抜粋)
●アンジュ地区を雨雲や湿度から守る役割をするレリーフ(起伏、小高い山々)の名を書きなさい。
→Mauges

●ロワールの地勢を形成する2つの山塊。東側はMassif Central、西側はなにか。
→Massif Armoricain

●Sancerreは土壌別に3つの区画に分けられる。それぞれの区画名を答えなさい。 
→Terre Blanche, Caillotte(or Griottes), Cailloux(or Silex)

●アンジュにみられるシストまたは粘土-シストの土壌をなんと呼ぶか。
→Anjou Noire

●Melon de Bougogneを採用するきっかけとなった大寒波が起きたのは何年か。
→1709年

●5世紀頃、Plant d'Anjouと呼ばれていた品種はなにか。
→Chenin Blanc

●1995年以降、赤ワインは素晴らしいヴィンテージとなったが、甘口(Moelleux, Pourriture Noble)においては難しいヴィンテージとなったのは何年か。
→2000年

●17世紀頃、オランダの商人たちによって持ち込まれたallumette Hollandaiseと呼ばれる醸造には欠かせないものは何か。
→亜硫酸(または二酸化硫黄)

●Alose, Tanche, Percheとは何の名前か。
→魚(ロワール河でよくみられる)

●Gogueとはどのような料理か。
→野菜と豚脂身の腸詰

●Chinonの街中を流れる川の名を答えなさい。
→Vienneヴィエンヌ川

●アンジュ地区のVins Blancs Liquoreuxでもっとも作柄がよかったとされる年はどれか。
(1947,1952,1961,1967,1970,1982)
→1947

半数以上の選手は「ダメだこりゃ」といった表情を漂わせていたが、先述した有力候補のペンは常に動いていた。11:15 東京地区予選終了。

 

■12:15 セミファイナル開始

本選出場者10名(内3名が大阪地区代表)による実技審査。ここで5名がファイナルへと絞られる。課題はこれまでの国内コンクールにはない新鮮なものだったと思う。

(サービス審査)7分間

ソムリエ協会会長がホストを務める昼食会で4名のゲストが招かれている。テーブルには7名が以下のように着席している。

------------------------------------------------------------

福士   小飼   田崎   中本

石田   熱田   高橋

― 扉 ―

【1】 会長の部下(石田)より、「とりあえず乾杯がしたいので、スパークリングワインをサービスしてください」とのリクエストがある。

【2】 ゲストのサービスを終え、熱田会長に注ごうとすると、「僕は白ワインにします」とMuscadet Sevre et Maine sur lieのオーダーを受ける

【3】 その後全員に白ワインのサービスを頼まれ、これに合うロワールの郷土料理を前菜、メインと勧めるよう言われる。

 

大切なのはホストへの好アシスト

ここで大切なのはまず迅速にサービスをすること。理由はいうまでもないだろう。そして今回の大きなポイントはサービス順序である。

まずオーダーはホストの部下であっても、ホストテイストは第1ホスト、つまり熱田会長に頼まなければならない。

続いてのサービス順は、小飼→田崎→中本→福士となる。プロトコール的には福士くんの位置は3番目にサービスされるべきだが、年功序列を優先した場合この順序となる。3番目と4番目が逆転しても減点にはならない。

次のポイントはホスト側のサービスである。通常の流れでいくと、ホストテイストした方へのサービスは一番後になるが、この場合明らかにホスト側3名の上下関係がはっきりしているので、ホストテイストしたしないに関わらず、熱田会長にまず継ぎ足さなければならない。熱田→高橋→石田となる。

しかし、熱田会長からは白ワインを頼まれる。そうなるとまず白を開けてサービスしてから、高橋→石田にスパークリングを注ぐことになる。

この審査、最大のポイントはゲスト側へのサービスではなく、ホスト側に対するサービスなのである。ソムリエを始め、サービススタッフはホスト役のお客様の好アシストに大きな役割がある。

「いかにホスト役のお客様に満足をしていただけるか」が、次回の利用につながるからである。

この課題をクリアできた選手はほとんどいなかった。

コンクールだからといって、いろいろと複雑に考えず、普段どおり、接待でのご利用のテーブルにサービスするように動けば、それほど難しいことではない。そこにセンスやテクニックは必要ないからである。

ホスト、ゲストをほとんど無視して、右回りにサービスをする選手や不可解な順でサービスをする選手もいた。

 

日頃のイメージづくりが勝負を決める

サービスがスマートかどうかを決めたポイントは準備にもあったようだ。スパークリングをサービスするとわかってからすぐにサービスワゴンとクーラースタンドをテーブル脇にセット、グラスをつけ、ワインを速やかに用意、プレゼンテーション。ここまでスムーズにできれば、全体のサービスの印象はとてもよくなる。

しかし、多くの場合これは逆で、抜栓は上手くても、備品などの用意に不手際の多いソムリエはサービスがよいようにはみえない。これは日頃からのイメージをもった仕事が必要である。

その後、サービスした Muscadet Sevre et Maine sur lie に合わせる地方料理についてだが、内容についてはみんな問題なかった。しかし料理の勧め方はあまり上手ではなかった。もっとも美味しそうな料理の説明をしてほしい。ことあるごとにワインの表現をしているのだから。

そういった意味でソムリエはメートルドテルより、上手な料理の表現をマスターしていて欲しい。

(テイスティング)6分間

今度はコメントの内容が重視となる。認定試験用の通り一辺倒なコメントだけではなく、品種の個性や醸造について、また現在の状態や将来についてなど、より分析的なコメントを加えることのできた選手がよい結果を残したと思う。

「……の香り」に終始する時代はもう終わったと考えてもよい。ここでは銘柄を当てたことによるポイントは極めて低くされた。

セミファイナル全体のレヴェルはそれほど低いものではなかったが、上位3名は頭2つも3つも前に出ていた。1位通過は船戸さん、ホームグラウンドでの堂々としたパフォーマンスが印象的だった。ロイヤルパーク勢2連覇を強く予感させた。

ファイナリストは以下の5名に決まった。

大越 基裕(銀座レカン)
長田 照彦(トゥールダルジャン)
林  雄史(ホテル阪急インターナショナル)
日紫喜 勇(ウエスティンナゴヤキャッスル)
船戸 加代子(ロイヤルパークホテル)

 

■15:30 ファイナル(一般公開)

3回目といこともあり、300名は裕に入る会場はあっという間に一杯になった。今回はステージ上に審査員席を設けるのではなく、舞台下に設置された。よりソムリエの動きや手先、表情などを観察するためである。大したことではないが、日本では初めてのことである。

課題は全部で3つ。まずワインリストが渡される。
60数アイテムが載る中から、間違いを見付け、是正する。持ち時間は5分

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Selection des Vins de Val de Loire

Vins Effervescences

Cremant de Loire Reserve NV, Langlois du Chateaux \ 5,500
Saumur Brut Demi-Sec NV, Ackerman \ 5,000
Cremant de Loire Rose NV, J. J. Mortier \ 5,500

Vins Blancs

Pays Nantais
Muscadet de Sevre et Maine Sur Lie 2001 en Primeur, Chereau Carre \ 3,000
Muscadet de Sevre et Maine Sur Lie Grand Mouton 1996 Louis Metaireau \ 5,500

Anjou-Saumur
Anjou Le Haut de la Garde 1999, Chateau Pierre Bize \ 4,000
Savennieres 1998, Chateau de Varrains \ 5,500
Savennieres Roche aux Moines 1998, Nicolas Joly \ 8,500
Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 1999, Nicolas Joly \ 12,000
Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 1990, Nicolas Joly \ 18,000
Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 1972, Nicolas Joly \ 22,000

Touraine
Touraine Sauvignon 2000, Henry Marionnet \ 3,500
Vouvray Haut-Lieu 1996, Huet \ 6,000
Vouvray Demi-Sec 1999, Clos Naudin \ 6,500

Centre
Quincy 1999, Henry Pelle \ 5,500

Sancerre 2000, Domaine de la Moussiere, Alphonse Mellot \ 5,500
Sancerre 1998, Henri Bougeois \ 6,500
Sancerre 1998, Gitton Frere \ 6,000
Sancerre 1999, " Etienne Henri " Henri Bougeois \ 15,000

Vins Rouges

Anjou
Anjou Villages 1998 Chateau de Fesle \ 5,000
Saumur-Champigny 1999 " Les Terrages " Rene-Noel Legrand \ 7,000
Saumur Champigny 1999 " Marginale " Domaine des Roches Neuves \ 8,000
Saumur Champigny 1998, Charles Joguet \ 10,000
Saumur Champigny 1990 " Les Poyeux " Clos Rougeard \ 15,000
Saumur Champigny 1996 " Le Bourg " Clos Rougeard \ 13,000

Touraine
Bourgueil 1999 " La Petite Cave " Domaine Yannick Amirault \ 6,000
Chinon 1998 " Les Gravieres " Couly Dutheil \ 5,000
Chinon 1999 " Les Grezeaux " Bernard Baudry \ 7,000
Chinon 1996 " La Croix Boisee " Bernard Baudry \ 10,000
Chinon 1998 " Clos de l'Echo " Bernard Baudey \ 10,000

Centre
Sancerre 1988 " La Croix de Rois " Lucien Crochet \ 7,000
Sancerre 1999 " Cuvee XIXeme Generation " Alphonse Mellot \ 15,000
Quincy 1999 Henri Bourgeois \ 6,500
Menetou Salon 1999 " Morogues " Henry Pelle \ 6,000

Vins Moelleux
Coteaux du Layon 1999, Domaine des Baumard \ 7,500
Quart de Chaumes 1996, Chateau Bellerive \ 8,000
Quart de Chaumes 1998, Chateau Bellerive \ 14,000
Bonnezeaux 1997, Chateau de Fesle \ 15,000
Bonnezeaux 1990, Chateau de Fesle \ 24,000
Bonnezeaux 1989, Chateau de Fesle \ 28,000

------------------------------------------------------------

正解は以下の通り

●Cremant de Loire Reserve NV, Langlois du Chateaux \ 5,500
→Chateau

●Saumur Brut Demi-Sec NV, Ackerman \ 5,000
→BrutかDemi-Sec、どちらかにする

Vins Blancs
Pays Nantais
●Muscadet de Sevre et Maine Sur Lie 2001 en Primeur, Chereau Carre \ 3,000
→Sur lieでプリムールは不可

Anjou-Saumur
●Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 1972, Nicolas Joly \ 22,000
→生産なし

Touraine
●Vouvray Haut-Lieu 1996, Huet \ 6,000
→Sec, Demi-Sec, Douxの表示が必要

Centre
●Rully 1999, Claude Lafond \ 5,500
→Reuilly

●Sancerre 1998, Gitton Frere \ 6,000
→Gitton Pere et Fils

Vins Rouges
Anjou
●Saumur Champigny 1998, Charles Joguet \ 10,000
→シノンの造り手

Touraine
●Chinon 1998 " Clos de l'Echo " Bernard Baudey \ 10,000
→Couly Dutheil

Centre
●Quincy 1999 Henri Bourgeois \ 6,500
→白ワイン

Vins Moelleux
●Quart de Chaumes 1996, Chateau Bellerive \ 8,000
●Quart de Chaumes 1998, Chateau Bellerive \ 14,000
→作柄に対して価格設定がおかしい。逆転すべき。

ポイントは1アイテムずつみていくことである。流し読みをしている選手がいたが、それは時間をロスするだけだし、見落としもでてくる。上から片っ端に間違いを訂正していくのがよい。

続いては、そのリストを持ちお客様がとられたメニューに合わせてワインを勧めていく。

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Rizotto de Grenouilles meunieres, emulsion de citron vert et
copeaux de vieux Parmesan
【1】 カエルのリゾット ライム風味 熟成パルメザンチーズ

Sandre roti a la moutarde violette,
Salsifis au lard et poire pochee aux epices
【2】 サンドル(川スズキ)のロースト ヴァイオレット・マスタード
    西洋ゴボウとスパイシーな洋ナシ

Petite broche de rable de Lievre et cepes poeles,
Sauce poivrade
【3】 野ウサギの串焼きとセップ茸のソテー ソース・ポワブラード

Rouelle de Sainte-Maure a la tapenade et fondue de tomate
【4】サントモールのタプナード和え トマトフォンデュ

Creme Chibouste perlee aux framboises fraiches,

Sorbet litchi et cristalline de poireaux
【5】 フレッシュ・ラズベリーのクリーム・シブースト 
    ライチのシャーベットとポワローのクリスタル仕立て

 

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Menu

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2名ということで量を配慮する選手もいたが、コンクールでこのような課題の場合、1皿に1アイテムを勧めるのがセオリーである。

ポイントは個々の相性はもちろん、全体の流れが大切である。若いものから古いものへ、軽いものから強いものへ。また、できるだけ品種、エリアのものをヴァラエティ豊かに選んでいくことが大切である。

ワインリスト間違い探しは機会のごとく、ここでは楽しそうに、美味しそうに勧めて欲しい。審査員側では参考のため、以下を模範解答例とした。

【1】 Muscadet de Sevre et Maine Sur Lie Grand Mouton 1996 Louis Metaireau
【2】 Savennieres Clos de la Coulee de Serrant 1990, Nicolas Joly
【3】 Saumur Champigny 1990 " Les Poyeux " Clos Rougeard
【4】 Vouvray Demi-Sec 1999, Clos Naudin
    またはHuetをMoelleuxに直して使用してもよい
【5】 Cremant de Loire Rose NV, J. J. Mortier

最後はデカンタージュ。

ここでの設定はお客様がフランスの方であるということ。入賞すればフランス研修が待っているので、全日本のように英・仏の選択の余地は前もって与えられなかった。

ワインのサービスが終わった時点でお客様より質問(もちろんフランス語で)がある。

「この赤ワインに合うロワールの魚料理を教えてください」というものだ。ここでの相性云々は重要ではない。どれだけ話せるかということだ。「サーモン・シャンボール(赤ワインソース)」だけの返答でも正解は正解だが、よいサービス会話とはいえない。

船戸さんの独走が続くのか、日紫喜、長田といった過去の上位進出者が意地をみせるのか、それとも……。ファイナル1番手は注目の船戸さん。

「ホームの意地、ミスのないパフォーマンス」
船戸 加代子(ロイヤルパークホテル)

舞台に上がっても落ち着いた表情は変わらない。昨年の大会は、「先輩に今回は勝って欲しいので……」とスキップした力強さが感じられる。

ワインリストは苦戦しながらも4つを捉えた。まずまずである。この後、ほとんどの選手が2つの正解だったことを考えるとよい出来といえるだろう。

続いての料理合わせは素晴らしかった。ぶどう品種、エリアをヴァラエティ豊かに勧めていた。相性も申し分ない。とても力のあるソムリエだと感じた。サービス、デカンタージュもスムーズでほとんどミスがない上に、終始笑顔を絶やさない好印象を与えた。審査員席から、「決まりかな」という声ももれた。

(合わせたワイン)
【1】 Muscadet de Sevre et Maine Sur Lie Grand Mouton 1996 Louis Metaireau
【2】 Vouvray Demi-Sec 1999, Clos Naudin
【3】 Chinon 1996 " La Croix Boisee " Bernard Baudry
【4】 Sancerre 1999 " Cuvee XIXeme Generation " Alphonse Mellot
【5】 Bonnezeaux 1989, Chateau de Fesle

「テンションは十分、好印象を与えるサービス」
日紫喜 勇(ウエスティンナゴヤキャッスル)

第1回大会大阪地区予選での郡を抜いた知識は今でも印象に残っている。そして、決勝まで残り、ファイナリスト唯一フランス語で挑んだ。今回もかなりのテンションで臨んでいると耳にした。セミファイナルでも安定した実技を見せており、あなどることのできない選手だ。

全体の雰囲気、表情など、過去の経験が活かされてか、とてもよくなっている。ワインリスト間違い探しこそ奮わなかったが、料理合わせ、デカンタージュなど安定感をアピールした。今回もフランス語でチャレンジ。好感度もアピールできていた。

【1】 Saumur Brut Demi-Sec NV, Ackerman
【2】 Sancerre 1998, Gitton
【3】 Saumur Champigny 1996 " Le Bourg " Clos Rougeard
【4】 Sancerre 1988 " La Croix de Rois " Lucien Crochet
【5】 Bonnezeaux 1989, Chateau de Fesle

「聞く耳をもつソムリエ」
林 雄史(ホテル阪急インターナショナル)

ファイナルこそ初めてだが、本選には名前を連ねる実力者だ。田崎さんからの説明にもっとも注意深く耳を傾けたソムリエだと思う。「グルメのお客さま……」という点を十分に配慮したワインのリコメンドを展開した。

「マネージャーがプライベートで持っているムスカデのマールをこっそりお出しいたしましょう」と、いかにも関西のサービスマンらしい、お客さまを引き寄せる、気の利いた部分をみせた。デカンタージュのプロセスではコンクール的にポイントを稼げる部分は少なかったが、サービスされたら楽しめるのだろうなと思った人も少なくないのではと思わせた。

「スピードかつ正確さ」
大越 基裕(銀座レカン)

近年、メートルドテル、ソムリエ両者において強さをみせるレカン。環境のよさが伺える。大越ソムリエ、サービスにおいては少し気負い過ぎたのか、固さが目立った。表情、身のこなし、手さばきなど、あらゆる面で雑な部分が見受けられた。動きが直線的なところも残念だった。

しかし、作業自体は正確でスピードがある。自信に満ちたタイプだ。その分、雑さがよけい目立ってしまう。粗削りといえばそうだが、ダイヤの原石という印象が残った。自分はできているという自信を持つことは大事だが、サービスにはもう少し相手を受け入れられる余裕が必要だと思う。

食前酒: Cremant de Loire Rose NV, J. J. Mortier
【1】 Sancerre 1999, " Etienne Henri " Henri Bougeois
【2】 Vouvray Haut-Lieu 1996, Huet
【3】 Saumur Champigny 1996 " Le Bourg " Clos Rougeard
【4】 Vouvray Demi-Sec 1999, Clos Naudin
【5】 Quart de Chaumes 1998, Chateau Bellerive

「多彩な発想、やわらかな雰囲気」
長田 照彦(トゥールダルジャン)

3大会連続での本選出場は立派なものだ。サービス、料理合わせで大きく前にでた船戸さんに追いつくにはワインリストでどれだけポイントを稼ぐかが勝敗を決めるカギとなるだろう。

しかし、「始め!」の声がかかってからもなかなか指摘の声はあがらない。ようやく口が開く。1つ、2つ、3つと正解を出したところでまた口が止まる。Chinon Clos de l'Echoの造り手が違うことには気づいたようだが正しい生産者名がでてこない。

時間ギリギリのところで、「Couly Dutheil ! 」。

4問正解、船戸さんをリードすることはできなかった。

続いての料理合わせからは、何かが乗り移ったかのような出来だった。ワインの流れ、それぞれの相性など模範解答にかなり近いものだった。大きなポイントだったメインディッシュに合わせるワインも正解を引き出すことができた。野ウサギに合わせるには熟成感が必要である。用意されたワインリストにシノンやブルグイユ、サンセールは若いものしかない。唯一、Saumur Champigny 1990のみが十分な熟成をしたものだったのである。しかし満点というわけではない。ワインのほとんどがアンジュエリアのものだったことだった。

プラスアルファのポイントもいくつかあった。食前酒にオリジナルカクテル(Cremant de Loireとギニョレ)、食後酒と共に勧めたハーヴティーなど、多彩な提案を繰り広げた。

夏は海、冬はスキー、春は……と、普段から多彩で楽しみをいつも求めるというライフスタイルがそのままでたパフォーマンスといえよう。

楽しむことを知っているというのはサービスマンとして大きな資質である。各アイテムのサービス温度やグラス、用意する本数にまで言及した点もよかった。過去の経験が十分に活かされていた。

デカンタージュでは、器具の準備で少しもたついたが無難に終了。外国での応対では、「英語でよろしいいですか」と切り返し、きちんと料理のおすすめをした。しかし語学力には課題を残したのではないか。

セミファイナルではサービスも、テイスティングも時間切れで終えられず、ギリギリのファイナル通過だったが、それを補って余るパフォーマンスだったと思う。

 

■17:30 公開決勝1部終了

この段階でトップは長田、次いで船戸、日紫喜となった。トップと2位の差は1点もない。またファイナリスト5名も2-3点の中に収まっている。現時点で5位の選手にも優勝の可能性は残っているのである。残るはブラインド・テイスティング。船戸さんはこれまでテイスティングでも強さをみせている。現時点2位とはいえ船戸優勢は変わっていない。

 

■20:30 最終審査

まだコンクールは終わらない。これほど長いコンクールは他にはない。世界大会などでは2日、3日に分けてセミファイナル、ファイナルが行われるが、1日でこの長時間集中力を切らさないようにするには相当な疲労感があるはずだ。

最終審査は、FFCC主催によるメートルドテルとキュイジニエ(調理)のコンクール並び授賞式のガラパーティー壇上で行われた。

 

■20:40 ブラインド・テイスティング開始

「今晩は、田崎 真也です」との声が会場に響くと、大歓声が上がった。コンクール最終審査の内容の説明が行われた。コメントは求められず、AOC(銘柄)、品種、ヴィンテージが問われる。

各アイテム、5名が一斉にテイスティング(1分間)、30秒で回答を書き、発表をする。田崎さんより正解が発表され、また次に移るというもの。びっしりと埋まった会場は大いに盛り上がった。

いきなり大越選手がAOC、品種、ヴィンテージすべてで正解を出した。拍手と歓声が上がる。船戸、長田の両名もヴィンテージ以外は正解している。一つ当てれば大きく前進、はずせば一気に苦しくなる。PK合戦のような状況だ。

続いての Savennieres をすべて正解したのは長田選手。そこから勢いに乗っていった。船戸さんの表情がゆがむ。長田選手は淡々と3、4アイテム目と確実にポイントを稼いだ。結果、最後の Bonnezeaux を待たずに勝負が決まった。

実にタフなコンクールだったと思う。時の運ともいえるブラインド・テイスティングの銘柄当てが明暗を分けてしまう。それを考え込んでしまったら、わかるものもわからなくなってしまうだろう。しかし当の本人たちは、「一番楽しい審査だった」という。

彼らのメンタル面での強さには驚いてしまう。

それともこれが新世代というものなのか。

過去最高ともいえる充実度となった第3回ロワールワイン若手ソムリエコンクール。結果は以下のようになった。

優勝 長田 照彦(トゥールダルジャン)
2位 船戸 加代子(ロイヤルパークホテル)
3位 日紫喜 勇(ウエスティンナゴヤキャッスル)

見事な逆転優勝だった。船戸さんは来年の大会の最有力となるだろう。日紫喜くんの成長振りにも感心した。林、大越の両ソムリエの将来性も大きい。

 

■次の一年

優勝者コメント
「(昨年入賞の副賞)アンジェでの経験が何より大きかった。コンクールで大事なのは終わってからだと思います。これからを大事にしていきたいと思います」

今回の発見は、参加者たちのメンタル面の強さ、そして語学力である。

ファイナリストのほとんどがフランス語でサービスを行ったのである。先にアップした全日本コンクールを考えると、現代のソムリエは知識や技術先行というこれまでのソムリエ像を脱皮させ、現場での「動けるソムリエ」へと進化していっているといえる。

優勝者コメントにもあったように、今日ファイナルに残ったソムリエたちにとって本当に大切なのはこれからである。予選で敗退したソムリエも優勝したソムリエも。

注目すべきは次の一年である。

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