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【集中力〜興味と必要】
――― 終わりよければ、すべて良しって言葉を知っているか ―――
高校時代、野球部の部長に聞かれました。僕ね(高校時代は野球部でピッチャーをやっていました)、ほんとにツーアウトをとってから、失点するんです。部長の言葉はつまり、“最後を引締めろ”っていうことですね。でもそれは最後まで、ちゃんと理解して、実践することはできなかったな。
話しは少し変わって、野村監督が松坂投手に対して、“彼に必要なのは集中力”と自身の著書で指摘しています。ピッチャーにとって投球のフィニッシュはリリース(ボールが手が離れる瞬間)です。その時にしっかりと手首と指先に意識をして、ボールにスピンをかけなければならないということです。松坂投手は、スピンをかけていないというんです。
つまり、彼はその恵まれた素質と肉体におごるところがあり、投球というものに最後まで集中していないと指摘しているんです。
“集中力を高める要素は興味と必要である”といわれています。これには本当に納得してしまいます。僕はフランス語を学び始めて2年後にはフランス語でコンクールに挑むことができました。
“フランスに住んだわけでもないのに、どうしてそんな短期間で?”とよく聞かれます。そんなに自慢できるほどのものではないけど、どうしてかといえば、それは“必要”だったからです。
前回(僕が出場する)の日本代表は世界一になりました。そしてその日本代表はフランス語で見事その栄冠を勝ち取ったんです。「フランス語はできません」は許されません。僕はフランス語で話す“必要”があったんです。
それで、なんでフランス語が必要だったのでしょう。実は英語でも良かったんです。でも田崎さんがフランス語でテイスティングコメントをしたビデオを見て、“ぜひフランス語でコメントをしてみたい”と、フランス語に“興味”をもったからです。
みんなもそんな経験あると思います。たとえば、ワインに対する“興味”や、職業においてワインの知識が“必要”とされる。だから一生懸命勉強して、ソムリエ試験に向けて膨大な時間とエネルギーを費やすわけでしょ。
そう考えると、成果を残すのに不可欠なのは集中力。集中したときは自分の力以上の成果を挙げるものです。でも集中力を高めるってそう簡単なもんじゃない。じゃあ、その要素である“興味”をもつ、あと“必要”とすることが成果を挙げることへの最短距離なんじゃないかなって思います。
最後の最後に他愛のないミスをする、取りこぼす、よくあることです。でもそれはいつも、途中まで上手くいくと安心してしまう、気を抜いてしまう。そんなことが原因です。集中力って本当に大切なんですね。上手くいくはずだったのに……ほとんどの原因は最後の最後にふっと気を抜いてしまったことになるんじゃないかな。
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