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「成長と成果、そして進化」
Break your style
大切なのは、成長と成果。いつもそうだと考えています。逆をいうと、その二つをかなえるのなら自分らしさを二の次にできる、そう、プロセスやスタイルを壊せるキャパシティが必要だと。自分らしさを守るあまりに結果がでないケースってとても多いんじゃないかと思います。特にソムリエコンクールなんてそれが顕著に現れているかな。独自のスタイルやテイスティングコメント、料理とのハーモニーの新発想、どれも面白みがあり、観ているほうも楽しいし、支持を集めます。でもまた多くの場合、内容が上滑りで伴っていない、もしくは誰もが理解できるものではなく、現実的でもないんですね。ファイナルに通ることはまずありません。もし通ったとしたら、それは筆記試験がよくできていたか、ブラインド(テイスティング)が幸運にも当たっていたからでしょう。“信念を貫いた”と称賛を受けることでしょう。“画一的で、面白みのないコメントよりずっとよかった”とも。
でもよく考えてみてください。コンクールの目的は確かに“ソムリエの育成、品質向上”そして“1,2,3位を決める”ことでしょう。“個性派ソムリエ発掘”の場ではないわけです。その目的を棒に振ってまでも守らなければいけないスタイルなんてあり得ないと思うんですよ。それはただの“ひとりよがり”とすら言えるものだと。
一見、力強さを感じるのは、確固たるスタイルを持ち、貫いている人です。でも勝負が明確な世界では、失敗しても次々に改善して進んでゆく。サービスも、テイスティングでも、“こうしたほうがいい。あの(尊敬すべき)人はこうやっていた”と知ればすぐにそれを取り入れ、実行できる。そんな人のほうが本当の強さと貪欲さを僕は感じます。
Your own simple way
イチロー選手はメジャーにいくと、“こっちではこのやり方は合わない”と振り子打法をあっさりやめてしまった。その場の環境や状況に合わせて、これまでのスタイルを潔く、切り捨てる。それこそが本当の進化だと思います。
アラン・デュカスもよく言います。
「東京でもパリやモナコと同じ料理を出してほしい。そんな気持ちはわかりますし、可能なことです。でもそれはあまり意味のあることではありません。フランスで生まれた料理はフランスでこそ、その真価を発揮し、楽しんでもらえるものです。東京では日本の食材、文化、そして食べてくださる人たちを尊重した料理をつくることで、価値が生まれるわけですし、自分自身も進化できるのです」
進化というのは、“まったく新しいことや人にはできそうもないことをする、思いもよらないことを創造してゆく”、ということではなく、自分の置かれた環境や状況を把握、理解し、それに対応できるよう、自分を変化させていくことなんだと思います。
“それでは自分らしさはどうやって確立させる?”
心配はいりません。変わるには勇気と実行力が必要とされます。そんな強い意志があれば、スタイルは気負うことなく、創られていくものです。
とってもシンプルな本来というもの(=本質、原理原則)、
そして、自分が求めるべき“成長と成果”を見失うことがなければ。
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