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【 思考は結果を、行動はプロセスを 】
結果とプロセスってよく言うでしょ。どちらが大切だと考えますか?
そうですね、僕の印象ですが、プロセスを大切にする人が多いのではないかと思います。オリンピックの代表選手のコメントって大抵そうでしょ。「楽しくやりたい」、「自分の持てる力が出せれば……」、「自分らしさを表現したい」。
どれも結果については述べていませんよね。気持ちはすっごく解ります。ただ、まれに結果についてだけ述べている人にも出会うことがあります。前者は結果がともあれ、満足が可能です。たとえ予選落ちでも、「自分の力は発揮したし、楽しくやることができたので満足です」と胸を張って言うことができます。対して後者は明解です。結果に連動しているわけですから、明暗がはっきりです。
僕は基本的には、プロセス重視型だと自分では思っているんですけど、客観的にみれば、結果重視型ですかね。というのは結果が悪かったのに、“満足だ”とか“楽しかった”と思うことがないからです。これは考え方の問題ですから、どちらがいいとは言えないと思います。
これについて、僕がこうありたいと思っているのは、“思考は結果重視、行動はプロセス重視”です。頭の中では常に目標達成を描く。たとえばコンクールなら、本選出場や優勝という自分の目標を達成する瞬間をいつも思い描くんです。結果第一ですから、“結果を出した人”をストレートに尊敬できます。その人たちの良い点を見習おうと思えるんですよ。
プロセス重視だと、「あれは僕のスタイルじゃない。あんなんでいいなら、結果なんかいらない」なんて負け惜しみを考えてしまいがちでしょ。ちなみにそんな観点から僕が見習いたいと思っているレストランのプロフェッショナルは、原田慎次さん(アロマフレスカ)、岡部一己さん(オー・グー・ドゥ・ジュール)、そして新川義弘さん(ダズル)、まだまだいらっしゃいますが……。いつも意識しているというか、見習いたいと思っています。
“行動はプロセス重視”
でもプロセスも結果と同じくらい大切なことだと思っています。“結果さえ、よければどうだっていい”という考えには賛成できないからです。
コンクールでも、仕事でも必ずもともとは、“どうありたい。どうなりたい”という熱い想いがあるわけですよね。それが結果を追うあまり、その“想い”を見失い、何のためにやっているのか、わからなくなる。たとえばソムリエ認定試験のためにあの手この手を使い、出題問題を探っている姿をみるといつもそう思います。“なんのためにワインを学ぼうと思ったのかな?”とね。目標達成という大義名分に自分を見失っている姿でしかないですよね。有名企業の粉飾決算なんかもまさにそうなんじゃないかな。
レストランだって同様です。もとは“こんなレストランを創りたい”どんな人たちに、どんな風(スタイルで)に食べてもらうか、という着想や想いがあったわけです。それが数字という現実に追われ、その想いをコロコロ変えていくことになる。
“きれいごと言ってて、潰れたら世話ない”と、いろいろ削減して、安売りして、貸切やって、結局どこにでもあるレストランと変わりゃしない。
もちろん、その通りですよ。潰れちゃったら、元も子もない。でもそんな大義名分に囚われ、“どうありたいか”を見失ってしまうのはあまりに残念だし、そこに集まってきた人たちは決して幸せじゃないですよね。
ですから、僕は“思考は結果重視、行動はプロセス重視”でありたいと思っているんです。結果を出すために、あれこれ考えたり、努力する。同時にこのやり方は自分(チーム)を成長に結びつけていくものかどうかをいつも自問自答するべきなんだと。
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