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仮入部初日。
グラウンドではなく、体育館前の広場に制服のまま召集されました。真っ白なユニフォームの3年生マネージャー(男です)と共に部長(桜美林大学教授。わずか3人だった野球部を全国優勝に導いた桜美林野球創始者)がきて、冷ややかに言いました。「野球だけが人生じゃない。固執することのないように」。
この言葉が3年後、僕にとってとても温かみのある言葉になり、今でもとても意味のあるものになっています。
翌日、授業が終わり3時くらいだったかなあ、校舎やグラウンドから離れた新体育館裏の空き地に入部希望者が集まりました。50人くらいだったと思います。
桜美林中学卒とセレクション(いわゆる野球奨学生)で入った奴らが中心メンバーという感じで更衣室とかでも幅をきかせていました。
トレーニングでは何をするのかというと、グローブもボールもバットも使いません。
まず8kmマラソン。続いて下るとすぐ上りというV字の坂をひたすらダッシュ。それから腕立てに、腹筋、背筋運動、きつかったのは屈伸と伸脚。「なんで?」って思いますよね。 10分ずっと続けるんです。途中で足が曲がらなくなっちゃう奴や足がつっちゃう奴も続出でした。
翌日の放課後。昨日の場所に行くと、10人位減っていた。マネージャーは淡々といないメンバーの名前をリストから外していました。“どうやら入部枠の15人になるまでこんな毎日が続くらしい”とのウワサ(でもこれは本当でした)が流れ始めました。
そして(新入部員のなかで)イジメが始まりました。体力面で劣っていたり、生理的に合わなかったりする人間を中心メンバーが脅したり、嫌がらせをしたりしたんです。
僕のほうはね、とにかく目立たないように気をつけました。更衣室でもひたすら無口を貫いて、「こいつ、ターゲットになるな」と思う奴とは話さず、仲良くならず……。心閉ざすしかなかったんです。
とにかく“やめられない”それだけだった。
ールデンウイークに近づく頃、晴れて本入部となりました。幸か不幸か、当時桜美林は深刻な投手不足に悩まされていて、便りになるのは3年生のエースのみ。2番手も2年生も投げれば猛打を浴びる。そんな状態だったのです。そのおかげか、結構大事にされました(優しくはしてもらえないけどね)。でも相変わらず結果はでませんでした。
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