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それから少し時は流れて、初めての世界チャレンジの準備期間(’96-‘98)、一冊の本に出会いました。カナダのソムリエ、フランソワ・シャルティエさんの本『レ・セレクション・ドウ・ソムリエ』です。シャルティエさんは1995年のソペクサ・グランプリのチャンピオンで、同年の世界大会でも3位になった世界的な方です。世界大会のファイナルでのパフォーマンスは本当に素晴らしかったですよ。特にフランス語でのコメント、ヴォキャブラリーがすごく豊富なんです。
その本ですが、オススメワインを紹介するもので、ワインの詳しいデータ、コメント、料理が1ページを使って載っているんです。その本はしばらくの間手放すことができませんでした。仏語でコメントできるようになったのはその本のおかげです。かなり前から単語だけは仏語で書いていましたけど。 理由はカッコいいから。そんな安直なもんでした。
仏語コメントのいいところはヴォキャブラリーが豊富なところ。あらゆる場合の微妙な違いをきちんと分類して表現できる。例えば、渋みの表現だけでも、agressives, astringent, subil, fins, veloute, soyeuxとその状態に応じて使い分けができるのでとても便利です。コンクールに出るわけじゃなくても、仏語コメントができるといいですよ。造り手と話すチャンスがあったとき、フランス語でコメントしてあげるととても喜んでくれますし、やっぱりカッコいいでしょ。
自由ヶ丘ワインスクールでは自分でやりたいテーマを決めて、テイスティングができました。このへんのワインは経験がないなとか、これとこれの違いって何だろとかをテーマにしてテイスティングが実践できるんですからラッキーです。
またいろんな人のコメントが聞けるのも勉強になります。たとえ問題のあるコメントでもそれを指摘することで自分への注意点にもなってきますしね。
これもオススメしたいなあ、スクールの講師。でも自分の意志だけじゃどうにもならないんですけどね。話がきたら乗るべきだと思いますよ。事情もいろいろあるでしょうけど。
あとはやはり海外のソムリエや生産者とのコミュニケーションのなかで得たものは大きいですね。この点に関して僕は本当に恵まれていました。作ろうと思ってもなかなか作れない機会が向こうからやってきたのですから。 『こう、表現するものなんだ』とか、『こんな言い方もあるのか』、あと『こんな表現が流行っているんだな』とかも知ることができました。
こんな感じで田崎セミナーでベースを作り、味わいのコツで骨組みを、海外のソムリエたちの交流や自由ヶ丘ワインスクールなどの経験で肉付けや奥行きを出していったんです。
次回のDear Sommelierではテイスティングとはということについて、僕なりに考えていることをお話したいと思います。
《Vol.4に続く》
次回更新日は6月17日(木)です。どうぞお楽しみに!
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