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初めて、田崎さんのコメントを聞いた翌月、あるワインセミナーに参加しました。服部栄養専門学校主催による全5回だったかな、プロのソムリエ対象のセミナーで、著名なソムリエや専門家が毎回講師を務めるというもので、内2回が田崎さんでした。当時まだティーラウンジで働いていたのですが、無謀にもアピシウスやシェ・イノなどのソムリエに混じり参加していたのです。
あのときはほんと緊張したなあ。すごーく厳しかったんですよ。田崎さんご自身も「あのときはテンション高かった」というくらいですから。ちょうどソペクサ・グランプリで2位という快挙の後だったんです。
「まずは見本をみせます」と言って、2分くらいでバァーとコメントしていっちゃんです。たしかムーラナ・ヴァンだったかな。で、「それでは次のワインからコメントをお願いします」ですから。あの部屋の空気はシャープだったなあ。
「キミ、センスあるね」なんて言われないかな、なんて思いながら慎重にグラスをかいでいると「もったいつけないで、早くコメントして!」とガツンです。結局そのシリーズでは何を覚えたのか全然思い出せませんが、多分大きな一歩だったと思います。
その翌年から「田崎真也ワインセミナー」に通い始めました。このセミナーは『笑っていいとも』なみの長寿企画ですよね。もともとはソペクサが若手ソムリエ育成プログラムとして主催していて、小飼さんが講師をしていたそうです。それを田崎さんが引き継ぎ、ソペクサが引いた後も田崎さんが個人で続けることになって、今に至ります。
その当時の参加メンバーは佐藤陽一さん、中本さん、山本諭さん、岩沢さん、永井栄さん、情野さんといった本当のプロだけで、みんな銘柄をポンポン当てちゃいます。特に中本さんは畑や造り手まで解っていたようですね。
そこでの経験は大きなものでした。もちろん厳しかったですよ(田崎さんは「あんなもんじゃない。前はもっとビシビシやってた」といいますけど)。テイスティングのベースがしっかりとつくれました。
それからしばらくすると、田崎さんの名著『ワイン味わいのコツ』が出版されました。1995年に世界一になるちょっと前ぐらいだったと思います。
“目からウロコ”とはまさしくこのことでした。テイスティングの目的からセオリー、テクニック、パターンまで、本当にわかりやすく、理論的に手引きされていました。テイスティングをこれから始める人も、もう10年のキャリアのある人も、まだの方は絶対オススメです。あの本が翻訳されたら世界中で売れるでしょうね。フランスのソムリエだって買うはずです。
もちろん、何度も何度も読みましたよ。これで、ベースの上にしっかりと骨組みをつくることができました。
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